ボリンジャーバンドとは?順張り・逆張りどちらも使えるおすすめのテクニカル分析【FX】

この記事では、あなたのこんな疑問を解決します
・ボリンジャーバンドとは?
・ボリンジャーバンドの特徴は?
・ボリンジャーバンドのパラメーター設定のオススメは?
・ボリンジャーバンドのテクニカル分析手法は?
・他のテクニカル分析とのオススメの組み合わせ

今回の記事では、FXのテクニカル分析手法の中でも、人気の高い「ボリンジャーバンド」についてご紹介いたします。

「ボリンジャーバンド」は、逆張りの時に使うイメージを持たれている方が多いのですが、実は順張りでも十分に活用することのできるテクニカル分析となります。

是非、ボリンジャーバンドの使い方を理解して、順張り・逆張りどちらのトレードでも活用して利益を稼ぎましょう!

また、テクニカル分析には様々な手法があります。テクニカル分析を学ぶことはFXで勝つために非常に大事な要素です。

テクニカル分析の重要性に関してを記事にしていますので、本記事と合わせてご一読ください。

記事:https://rcifxblog.com/technical

ボリンジャーバンドとは?

そもそも、ボリンジャーバンドは、移動平均線標準偏差で構成されており、「トレンド」系に分類されます。

移動平均を表す線とその上下に値動きの幅を示す線を加えたインジゲーターとなり、「価格の大半がこの帯(バンド)の中に収まる」という統計学を応用したテクニカル指標のひとつです。

当たり前ですが、為替相場というものは、永久に上がり続けることもなければ、下がり続けることもありません。

上がり過ぎればいずれは反転し下落しますし、逆も然りです。

ボリンジャーバンドはこの上がり過ぎ・下がり過ぎを「標準偏差」を使って表してくれます。

実際にボリンジャーバンドを表示したチャートを見てみましょう。

紫色の帯線と赤色の帯線が確認できます。

紫色の帯線は、たまにローソク足が突き抜けていますが概ねバンド内で値動きが推移しています。

赤色の帯線では、このチャート期間内では2か所のローソク足の下髭を除き、枠内に収まっていることが確認できます。

紫色と赤色の帯線は「同じボリンジャーバンド」なわけですが、パラメーターの設定値が異なります。

これが標準偏差の部分に関わってきます。

統計学では「σ(シグマ)」という単位を使用して、標準偏差を示します。この「σ」の値を変えることで、帯線の表示に変化が生じるわけです。

そして一般的にボリンジャーバンドを表示させる場合には、「±1σ」、「±2σ」、「±3σ」以外の数値は使いません。

理由は「±1~±3σ」の各バンド内での価格変動が収まる確率が予め計算されているからです。

各「±σ」の価格変動が収まる確率
・「±1σ」・・・「68.2%」
・「±2σ」・・・「95.4%」→今回のチャートの紫帯線
・「±3σ」・・・「99.7%」→今回のチャートの赤帯線

確率を確認すると、今回の紫帯線で使用した「±2σ」は「95.4%」と高い数字となっています。

赤帯線で使用した「±3σ」に至っては、「99.7%」と「100%」に近い数字となっています。

そのため、多くのトレーダーは「±2σ」をチャートに表示させており、お好みで「±3σ」まで表示しています。

・ボリンジャーバンドは、「価格の大半がこの帯(バンド)の中に収まる」という統計学を利用した、テクニカル分析。
・各「±σ」の価格変動が収まる確率は以下の通り。
「±1σ」・・・「68.2%」
「±2σ」・・・「95.4%」
「±3σ」・・・「99.7%」

ボリンジャーバンドの特徴は?

ボリンジャーバンドには3つの特徴・シグナルがあります。

テクニカル分析を行う上で、欠かせない特徴・シグナルになるので、覚えておきましょう。

スクイーズ

1つ目は、スクイーズです。

スクイーズは「絞る」という意味の単語になります。

チャートの青枠線を見ると一目瞭然ですが、ある一定の値幅で価格帯が推移しています。このような状態が「スクイーズ」となります。

ボリンジャーバンドではスクイーズというのは「バンドの幅が狭くなっている」状態を指しており、「ボラティリティの低下」を意味しています。

そのため、「スクイーズ」の様なレンジ相場においては、「逆張り」のトレードが有効となります。

ただし、相場はレンジ相場とトレンド相場が交互に来るため、いずれは相場大きく動き出す前兆と考えることもできます。

エクスパンション

2つ目は、エクスパンションです。

エクスパンションは「拡大、発展、膨張」という意味です。

オレンジの垂直線をバンドが拡大(青枠線)しているのが確認できます。

この様な状態をエクスパンションと判断することができます。

エクスパンションすると、ボラティリティが上昇し、値動きが激しくなります。

強い上昇・もしくは下落が起きており、トレンド発生の可能性が高まったと判断できます。

ただし、トレンドはいつ終了するかはわからないので、安易に飛び乗りエントリーをすると、騙しで反転ということもあるので注意が必要です。

バンドウォーク

3つ目は、バンドウォークです。

バンドウォークは、ボリンジャーバンドの「+σ」に沿って、ローソク足が推移する状態のことを言います。

今回の例では、青枠線内にの紫帯線(-2σ)に沿って、ローソク足が推移しており、下落していることが確認できます。

強いトレンドが発生した時に、バンドウォークは現れやすいです。

ただし、必ずしも「バンドウォーク=トレンドの発生」ではない点に注意をしましょう。

バンドウォークの発生は「ボラティリティが高い状態」を示しているのは間違いありません。

しかし要人発言や経済指標などのファンダメンタルズによってもたらされる一過性の値動きとなる場合もある点は、頭に入れておいた方が良いでしょう。

ボリンジャーバンドのパラメーター設定のオススメは?

ここまでは、ボリンジャーバンドについての概要や特徴について、説明してきました。

それではいよいよボリンジャーバンドの実際の使い方について、ご説明いたします。

ボリンジャーバンドをトレードで使用するに際して、必ず設定しなければいけないのは「期間」、「偏差」、「スタイル(線の色・太さ)」の3項目です。

それ以外の項目は基本的にはデフォルトのままで問題なく使用できます。

各項目について、詳しく見ていきましょう。

「期間」の設定方法とオススメの数値

ボリンジャーバンドの「期間」は、中心線にあたる移動平均線の期間となります。

オススメの数値ですが、2つあります。

1つ目は、「期間:20~25」です。

一般的に「期間:20~25」の設定が1番よく使用されていることからも、オススメの数値となります。

やはり多くのトレーダーが使用している点からも、トレーダーが今どこを意識しているのかを推察することもできるので、合わせるのが良いでしょう。

2つ目は、時間軸に応じた期間設定にすることです。

例えば、下記のようになります。

・時間軸:15分足をメインにトレードを行っている場合 
・期間:80
・時間軸:4時間足をメインにトレードを行っている場合
・期間:120

期間を80に設定することで、1時間足の20MAを短期足である15分足に表示させることができます。

4時間足では期間を120に設定すると、日足の20MAを表示させることができます。

短期足に上位足のMAを表示させることで中期の押し目戻りめで反発しているのが目に見えてわかるので、エントリーポイントの考察や騙しを回避することができます。

「偏差」の設定方法とオススメの数値

ボリンジャーバンドの「偏差」は、標準偏差のことです。

前述した通り、ここには「1、2、3」から設定することになります。

筆者のオススメは「2」と「3」の2つを複数表示することです。

ここまで見て頂いてきたチャートは「2σ(紫帯線)と3σ(赤帯線)」の複数表示をさせています。

スタイル(線の色・太さ)の設定方法

最後に「スタイル(線の色・太さ)」を設定することになります。

ただここは完全に好みですし、ローソク足や他のインジゲーターとの兼ね合いもあるでしょう。

色々試してみて、あなたに合ったスタイルにカスタマイズしてみましょう。

ボリンジャーバンドのテクニカル分析手法は?

ボリンジャーバンドは記事のタイトルにもあるように、「順張り」・「逆張り」のどちらでも活用することのできる、インジゲーターです。

それが数あるテクニカル分析手法でも人気の要因となっています。

それぞれの分析手法について、ご説明いたします。

ボリンジャーバンドの「逆張り」活用方法

ボリンジャーバンドの主な手法としては、「逆張り」がよく紹介されています。

逆張りの手法はシンプルです。

手順1.レンジ相場を見つける

チャートを確認し、レンジ相場となっていることを確認します。

この場合は、ボリンジャーバンドがスクイーズの状態となっています。

手順2.「±2σ」or「±3σ」に到達で逆張りエントリー

レンジ相場となっていることを確認したら、「±2σ」または「±3σ」に到達時に逆張りエントリーを行います。

「±2σ」であれば、「95.4%」の確率で値動きが収束することに期待してのトレードとなります。

また「±3σ」であれば、「99.7%」とかなりの確率で値動きがバンド内で推移するわけですが、その分エントリーチャンスは限られる点、そして「スクイーズ→エクスパンション」の状態変化となる可能性に注意しましょう。

手順3.移動平均線または「±2σ」で利益確定を行う

レンジ相場なので、ある一定の価格帯で値動きが行われます。

仮に「+2σ」で売りエントリーを行った場合は、移動平均線到達時に利益確定を行いましょう。

無論、「-2σ」到達を目指すのも有りですが、それは相場の状況次第となります。

レンジ相場内でのトレードとなるため、利益を大きく伸ばすことは難しいですが、エントリー機会は多くあるのが「逆張り」手法の特徴です。

ボリンジャーバンドの「順張り」活用方法

続いて、ボリンジャーバンドを「順張り」の指標として活用する方法をご紹介します。

1.スクイーズ状態を確認する

まず、レンジ相場が続くとボリンジャーバンドは縮小していきます。

おさらいになりますが、これを「スクイーズ」の状態であると言います。

トレンド発生前の予兆でもあることを認識します。

2.「±2σ」のブレイク、ボリンジャーバンドがエクスパンションしたことを確認する

次に、ローソク足の終値が「±2σ」をブレイクし、バンドが「エクスパンション」したことを確認します。

ここで終値としているのは、瞬間的な値動きで上髭や下髭の騙しを回避するためです。

あくまで確定したローソク足で「±2σ」をブレイクしたことをエントリー基準にしましょう。

積極的にトレードをしたい方は、ここでブレイクした方向に、順張りエントリーをします。

3.利益確定は「バンドウォーク」発生を確認する

そして、「バンドウォーク」が発生するかを確認します。

「バンドウォーク」が発生するかで、トレンドの継続も判断でき、利益確定のタイミングが異なってきます。

「バンドウォーク」後、ボリンジャーバンドの「エクスパンション」が収縮したのを確認して利益確定(エグジット)となります。

幸運にも「バンドウォーク」が発生した場合は、大きく利益を伸ばすことが期待できます。

レンジ相場での小さな収益機会を取るのも大事ですが、トレンド相場の大きな収益機会を上手くトレンドフォローすることで得ることがポイントとなります。

他のテクニカル分析とのオススメの組み合わせ

最初に述べましたが、ボリンジャーバンドは「トレンド系」に分類されるインジゲーターです。

そのため「オシレーター系」のインジゲーターと相性が非常に良く、それぞれを補完することができます。

オシレーター系のインジゲーターと組み合わせることで、より精度の高いエントリーができるので、この機会に紹介します。

RCI(Rank Correlation Index) 筆者おすすめ!

RCIは「オシレーター系」のインジゲーターになります。

RCIは簡単に言うと、「買われ過ぎのポイント」・「売られ過ぎのポイント」を判断することができます。

一例を挙げると下記の図をご覧ください。

上記画像の上のチャートには、ローソク足とボリンジャーバンドが表示されています。

そして、下のチャートには「RCI」が表示されています。

オレンジの垂直線の始点でボリンジャーバンドがエクスパンションしていることを確認できます。

その際に、RCIを確認すると短期線が中期線・長期線をゴールデンクロスしていることが確認できます。これはRCIの上昇のシグナルの一つです。

これらを根拠に買いでエントリーを行います。

その後、バンドウォークが発生し、垂直線の終点でボリンジャーバンドの拡大に終わっています。

同じくRCIを確認すると、今度は短期線が「+80」ラインを下抜けており、かつ中期線をデッドクロスしています。これはRCIの下落のシグナルの一つです。

ここで利益確定を行います。このチャートの例では「1円50銭~2円」ほどの利益が出せています。

もうお分かり頂けたでしょうが、2つのインジゲーターを組み合わせることでエントリータイミングと利益確定タイミングをかなり高い精度で判断することができるので、トレードに組み入れいるようにしましょう。

RCIの詳細な記事はこちらからどうぞ。

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

ボリンジャーバンドは「トレンド系」に分類されるインジゲーターで標準偏差を利用したテクニカル分析手法。
ボリンジャーバンドには「3つの特徴がある」。
・「スクイーズ」・・・ボラティリティが低下、レンジ相場
・「エクスパンション」・・・ボラティリティが上昇
・「バンドウォーク」・・・トレンド相場
ボリンジャーバンドは「逆張り」・「順張り」どちらでも活用できる。
他の「オシレーター系」のテクニカル分析と組み合わせることで、お互いが補完され精度の高いトレードが行える。筆者のオススメは「RCI」との組み合わせ。

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