【EUとの交渉不発でポンド売り】FXユーロ円・ポンド円・豪ドル円【2020.11.29】

本記事では、ユーロ円・ポンド円・豪ドル円について、2020年11月30日から12月4日にかけての相場見通しを解説します。
先週の振り返りや、2020年11月30日から12月4日にかけてのドル円・NYダウ平均株価の相場見通しについて、下記からご一読頂けます。
記事:【感謝祭後の値動きに警戒】FXドル円・ダウ平均株価相場予測【2020/11/28】
また、先週(2020年11月23日から11月27日)のユーロ円・ポンド円・豪ドル円に関する記事も下記から合わせてご確認いただけます。
記事:【FX】ドル安織り込みでクロス円は底堅い!ユーロ円・ポンド円・豪ドル円【2020/11/22】

ユーロ円 相場見通し ~リスク選好ムードでユーロは底堅い値動き~

ユーロ円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)に関する画像

ユーロ円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)

今週のユーロ円の値動きは最大で「1.556円」と先週とほぼ同程度の値動きとなりました。

リスク選好ムードやそれを受けてのドル安の流れがあるとはいえ、高値・安値ともに上昇していることからも現在のユーロの底堅さを確認することができます。

また、大詰めを迎えているEUと英国との通商交渉ですが、合意に向けて不透明感が強まっている最中でも後述のポンドとは違い、しっかりと上昇していることも好感が持てます。

11月30日週のユーロに関する主なイベント・経済指標は下記の通りです。

11月30日:ラガルドECB総裁講演、ユーロ圏財務相会合(オンライン)
12月1日:ラガルドECB総裁講演、EU財務相理事会(オンライン)
12月2日:ユーロ・雇用統計 10月

※EUと英国との通商交渉の行方には引き続き注意が必要

日足チャート 徹底解説 ~三角保ち合いのブレイク狙い、初週から大相場となる可能性あり~

それでは、ユーロ円の日足チャートを確認しましょう。

2020年11月28日時点のユーロ円の日足チャート画像

ユーロ円(日足チャート):2020/11/28時点

ユーロ円の日足チャートを確認すると、三角保ち合いを形成していることが確認できます。

MACDを見てもゴールデンクロスしていることから買い優勢であることが確認でき、11月30日週は、初週からこの三角保ち合いのブレイクを狙えるかもしれません。

当然ブレイクが確定した場合は、買いエントリーを行い、決済ポイントのターゲットとしては上位足の下落平行チャネル上限である「126円台前半」となります。

また、当然この三角保ち合いのブレイク失敗の可能性も考慮しておかなければなりません。仮にブレイク失敗となれば、123円台への下落は避けられないでしょう。

今週のユーロ円の想定レート
・「123.50円~126.30円」:買い優勢、三角保ち合いを上にブレイクでもう一段高も狙える。

ポンド円 相場見通し ~週前半はリスク選好ムードで140円台を目指すも、週後半はEUとの通商交渉が不発で反落~

ポンド円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)に関する画像

ポンド円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)

今週のポンド円は最大の値幅が「1.999円」と約2円の値動きとなりました。140円を目指す非常に力強い値動きを見せましたが、週後半に流れは変わります。

というのも、11月26日は英国財務相が合意に向けてネガティブな発言をトリガーにポンドは反落。

続く11月27日にもやはりバルニエEU主席交渉官が現時点での合意の見通しの厳しさを述べ、ジョンソン英首相がEUとの合意には大きな隔たりがあるとの発言からポンドの売りが加速しました。

最終的にはポンド円は138.50円での越週となりましたが、リスク選好ムードやドル安の流れを意に介さず11月30日週も波乱含みの展開となりそうです。

ポンドだけは素直に動かなさそうですね。資金管理には注意をしましょう。

11月30日週のポンドに関連するイベント・経済指標は下記の通りです。

12月1日:英国・製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) 11月
12月3日:英国・非製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) 11月
※EUと英国との通商交渉の行方には引き続き注意が必要

日足チャート 徹底解説 ~フィボナッチの23.6%ラインの値動き次第で売り買い柔軟に対応をする~

それでは、ポンド円の日足チャートを確認しましょう。

2020年11月28日時点のポンド円の日足チャート

ポンド円(日足チャート):2020/11/28時点

日足チャートを見ると、11月26日・27日の下落も、フィボナッチの23.6%ラインで一旦は下げ止まっていることが確認できます。

11月30日週は、このフィボナッチの23.6%ラインでの値動き次第となります。MACDはデッドクロスの兆候を示唆していますが、やや値動きが荒くなっており、安易に売りエントリーを行うのはポンドのボラティリティを考慮すると致命傷となります。

仮にMACDを根拠に売りエントリーを行うとしても、MACDのデッドクロス+フィボナッチの23.6%ラインを明確に割り込んでからでも遅くはないでしょう。

逆にフィボナッチの23.6%ラインでしっかりとサポートされるのであれば、やはり相場環境がリスク選好ムードであることを考えると、押し目買いを狙っていきたいところ。

ノイズは口酸っぱく言っていますがEUと英国との通商交渉です。正直ポンドに関しては、通商交渉に関する要人発言次第でどうとでもなるので、慎重な取引が求められると考えています。

今週のポンド円の想定レート
・「137.50円~140.00円」:売り買い柔軟に対応、リスク選好ムードで買い優勢もEUとの通商交渉が水を差す展開

豪ドル円 相場見通し ~短期は豪ドル円の強気相場を継続~

豪ドル円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)

豪ドル円の1週間の値動き(2020/11/23-11/27)

11月23日週の豪ドル円は最大の値幅が「1.292円」と前週とほぼ同程度となっています。

値幅は同程度ですが、高値安値ともに切り上がっており、終値ベースでは「1円」以上も高い価格帯の「76.851円」での越週となっていることからも、豪ドルに関しては短期的に強気相場を継続しています。

「77円」ラインを明確に超えれるかで、豪ドル円の上値余地も変わってきますので、11月30日週の値動きには注目が集まります。

11月30日週の豪ドルに関連するイベント・経済指標は下記の通りです。

12月1日に発表される「豪・中銀政策金利」ですが前回は「0.25%→0.10%」となっており、今回は据え置きが予想されます。

12月1日:豪・中銀政策金利 12月
12月2日:豪・実質GDP 第3四半期
12月3日:豪・貿易収支 10月
12月4日:豪・小売売上高 10月

日足チャート 徹底解説 ~下落トレンドラインをブレイクすれば、78円台も目指せる地合い~

それでは、豪ドル円の日足チャートを確認しましょう。

2020年11月28日時点の豪ドル円の日足チャート画像

豪ドル円(日足チャート):2020/11/28時点

日足チャートを見ると、週明け早々にターニングポイントであることが確認できます。

下落トレンドラインをブレイクできるかの瀬戸際です、MACDは「0ライン」より上で、再度ゴールデンクロスしていることからも上抜けする可能性は高そうです。

仮に明確に上抜けた場合は、買いエントリーを行いましょう。ターゲットは9月以来の78円台となります。

初週下落トレンドラインのブレイクに失敗した場合でも、依然として強気相場であることに変わりなく、短期・中期移動平均線を目安に押し目買いを狙うことになります。

今週の豪ドル円の想定レート
・「75.50円~78.00円」:買い優勢、下落トレンドラインをブレイクできるかが焦点

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

・ユーロ円:買い優勢
・想定レートは「123.50円~126.30円」:買い優勢、三角保ち合いを上にブレイクでもう一段高も狙える。
・ポンド円:売り買い柔軟に
・想定レートは「137.50円~140.00円」:リスク選好ムードで押し目買い狙いも、EUとの通商交渉次第では急落もあり得る
・豪ドル円:買い優勢
・想定レートは「75.50円~78.00円」:初週からターニングポイント。下落トレンドラインをブレイクできるかに注目。

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