新型コロナの感染者数の拡大が止まりません。
欧米での拡大はもちろん、日本も東京都が4日に新型コロナウイルスの感染者数が新たに118人確認されたと発表しました。
都内での感染者数が1日あたりで100人を超えるのは初めてで、日本でのロックダウンの可能性を含めて投資家の懸念材料として挙げられます。
ファンダメンタルズ的にまだまだコロナに関する影響が色濃い中、来週1週間の相場がどうなるかを相場分析していきましょう。
またファンダメンタルズ分析を活かした記事も良ければ確認してみてください。
1週間の振り返り コロナ感染の拡大止まらず
新型コロナの感染者数の拡大が止まりません、全米での感染者数は累計23万人を超えました。
日本でも欧米に比べればまだマシだという話はありますが、それでも4日東京都の発表では感染者数が100人を超えたということで、悪化の一途を辿っています。
新型コロナの終息が見えない状況では、投資家心理としても中々リスク資産には投資する心理状態にはなれず、株価は上値を抑えつけられ、下落する1週間となりました。
ダウ平均株価 新型コロナウイルスの影響で上値は重く
それではダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
ダウ平均株価は1週間の値動きとしては「1,500ドル」と比較的狭いレンジで推移しました。
チャートはコロナショックの暴落前の高値から直近の最安値をフィボナッチ・リトレースメントで引いたものになります。
フィボナッチの38.2%(上限)~23.6%(下限)で推移しており、非常に機能していると言えます。このラインは是非意識をしておきましょう。
新型コロナの感染者数の拡大や経済指標の更なる悪化もあり、なかなかに上値が重いダウ平均株価ですが20,000ドル台では買い支えもありサポートラインも強い。
来週もまずはこのレンジの上限・下限を意識することになりそうです。
・ファンダメンタルズは本格的な上昇には程遠い状況
VIX(恐怖指数) 40ポイントに下落するも依然として異常値
それでは続いてVIX(恐怖指数)の日足チャートも確認しておきましょう。
VIXは今週は5日連続で陰線となり、下落しました。株価の値動きが落ち着いたこともあり、久々に40台で推移。
二週間前には80オーバーをして右往左往していたことを思うと、40台だと少し安心してしまいますね。しかし40台はパニック相場としてみなされますので引き続き気を緩めることのないように心がけましょう。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように40を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、よろしければ確認してみてください。
アメリカ・雇用統計03月 雇用は大幅悪化、来月は更なる悪化が見込まれる
最後に昨夜発表されたアメリカ・雇用統計03月について確認しておきましょう。
結果:-70.1万人 予想:-10万人 前回:27.3万人
・失業率
結果:4.4% 予想:3.8% 前回:3.5%
雇用統計の結果は予想以上の大幅悪化となりました。但し後述のドル円の相場分析でも記述しますが、この結果を受けても為替市場の反応は限定的となりました。
経済的なダメージは計り知れないのは誰しもがわかりきっていることで、ある程度は市場が織り込み済みとなっている可能性もあります。
しかし雇用統計に限らず今後発表される経済指標のほとんどが悪化が見込まれていますので、引き続き注目の経済指標の間際はトレードに注意しましょう。
ドル円 相場分析 レンジ相場に移行
それではドル円の相場分析を行います。
先週1週間のドル安相場の転換から、ドル円は下げ止まりました。かと言って大きく上昇をするでもなくレンジを行ったり来たりする1週間となりました。
久々のレンジ相場でしたので、逆張りトレードを上手く活用できる人にとっては美味しい相場だったのではないでしょうか。
先週のドル円の記事はこちらからどうぞ。
記事:2兆ドル経済対策可決!ドル円・ゴールド FX相場分析【2020/03/30~04/03】
日足チャート 106円台の底堅さはあるが、上値は重い印象
それではドル円の日足チャートを確認しましょう。
今週のドル円は上限108.70~下限106.90のレンジ相場となりました。
1週間の値幅としては2円もいかず、週末にアメリカ・雇用統計03月を控えていたこともあり、多くの投資家は様子見に徹していたとも見ることができます。
さてそんなドル円ですが来週1週間のポイントはやはり今週超えることのできなかった108.70の壁を超えれるかでしょう。
このラインは過去も含めて意識されていたポイントなので、まずは週明けここを超えれるかに注目したい。超えたら素直に買いで付いてきましょう。
RCIを確認すると短期線が-80ラインの上抜けを確認でき、短期的な売りの圧力も一先ずは落ち着いたと判断できます。
個人的には、日足レベルではフィボナッチの50%ラインを背に押し目買いが狙っていきたいと想定しています。
1時間足 109円台を背に戻り売りを狙う
それではドル円の1時間足チャートを確認しましょう。
さて1時間足レベルではRCIの短期線が-80ラインにタッチ寸前となっております。
この場合で想定される動きは2パターンあります。
中期線・長期線は80ラインを推移しており、短期線が再上昇して上にブレイクするパターン。この場合は押し目買いが有効です。
もう一つパターンは短期線が-80でしばらく推移するパターン。このパターンでは下落を見込めます。
まずは週明けの値動きに注目し、揉むようなら108.60~70で短期売りもありでしょう。
このポイントなら1時間足の200MAを明確に上抜けて損切を設定しておけば、リスクに対してのリターンとしてはまずまず。
1時間足レベルではフィボナッチの61.8%ラインである108円前後を狙うことになります。
そのラインまで押し目を作るようなら、RCIの形を見計らって買いエントリーも有りです。
レンジ相場の上限または下限をブレイクしない限りはりも買いも短期トレードでは柔軟に対応をするようしましょう。
ゴールド 相場分析 ボラティリティは落ち着く
それではゴールドの日足チャートを確認しましょう。
日足 引き続き1500ドル台での押し目買いを狙う
今週のゴールドの値動きは安値が1565ドル~高値が1633ドルとなりました。
「約80ドル」とゴールドにしては大人しい値動きとなりました。
RCIを確認すると、短期線が中期線・長期線をデッドクロスしており、日足レベルでは戻り売りを狙うことになります。ただし週足は短期線が上向いている点を押さえておきましょう。
売るとしても今の水準ではなく出来るだけ引き付けて1640~1650ドル付近から売りたいところです。
また短期線が-80ラインをタッチしたところで反発することもある点、ゴールドに対する潜在的な需要を考慮すると押し目買いの意識も持っておきましょう。
1時間足 トレンドラインの下限で押し目買いを狙う
それでは続いてゴールドの1時間足チャートを確認しましょう。
日足レベルでは戻り売りを狙うと言ったものの、1時間足レベルでは上昇トレンドを形成しています。
まずはこのサポートラインを割れるかを確認してエントリーすると良いでしょう。
RCIを確認すると短期線がやや軟調なものの、中期線・長期線は上向いており上昇の継続が見て取れます。
ただしサポートラインを根拠にトレードするには1610ドル付近からの買いエントリーは少々怖いところです。
個人的には少し様子を見てRCIもう少し分かり易い形となったのを確認してからエントリーを狙いたいと考えています。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・4月からの経済指標は基本悪いと覚悟をしておく
・ドル円はレンジ相場、上限の108.70で売りエントリーを仕掛ける、長期保有するなら107円台からの押し目買いを狙う
・ゴールドは1時間足レベルの上昇トレンドを注視。売りも買いも出来るだけ引き付けて。値ごろ感では1650より上で売り、1500ドル台で買いが目安。
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