今週は相場に変化のあった1週間となりました。
米国の「新型コロナ」に対する2兆ドル規模の経済対策が上院・下院で可決されたり、ドル高需要が落ち着いたこともあり、相場は「株高ドル安」となりました。
この辺のファンダメンタルズ面での影響を踏まえた上で、来週1週間の相場がどうなるかを相場分析していきましょう。
またファンダメンタルズ分析を活かした記事も良ければ下記から確認してみてください。
詳細記事:【FX】ファンダメンタルズ分析を学んで勝ちトレーダーになる!【役立つ】
1週間の振り返り 大型の経済政策可決!
「新型コロナ」の影響は依然として色濃く残るものの、世界各国はそれをただ黙って見ているわけではありません。
今週の最大のトピックとしては、米国の「新型コロナ」に対する2兆ドル規模の経済対策の可決でしょう。
このニュースに対してマーケットは非常に好意的に受け止められて、ダウ平均株価は1か月以上ぶりに続伸するなど、大きく反発する1週間となりました。
また株以外にもゴールド等といった「コロナショック」による影響で売り込まれていた安全資産にも、今週はマネーが戻ってくる動きが見られて、その結果為替ではドル高からドル安相場に転換する動きが見られた1週間となりました。
ダウ平均株価 大きく反発、経済支援策を好感
それではダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
ダウ平均株価は週明け早々、今年の安値を更新して「18,000ドル」付近まで下落します。
しかし経済対策に関するニュースなどを受けて、大きく反発し3日連続で陽線を付ける動きをみせ、「23,000ドル」到達間近まで続伸をしました。
ダウ平均株価が最後の続伸を記録したのは2月12日、何と1ヶ月以上前に遡りますから、やっと底打ち感を感じられる値動きになったと言えます。
ただし、「新型コロナ」に関する脅威が根本的に解決をしたわけではないので、流石に今週最後の営業日には戻り売りもあり最終的には「21,600ドル」で引けています。
ダウ平均株価については、まずは下落したポイントから直近の安値を結んだ半値戻しのラインである「24,000ドル」付近を目指すことになると思いますが、「23,000~24,000ドル」のラインはチャートを確認しても戻り売りを仕掛けやすいポイントではあります。
加えて米国での「新型コロナ」の感染者数の拡大は止まっておらず、根本原因が解決されない限りは上値は重たいと考えています。
そのため基本的に短期トレードでは24,000ドルを背に戻り売りを狙いつつ、大きく下げた時は19,000ドルからはある程度買いシナリオも考慮に入れることになります。
結局のところ、新型コロナに関する脅威が収まった際に、買われる資産としては米国株であるという点は考えておらず19,000ドル以下はバーゲンセールだとも思えるので、長期保有するだけの覚悟があるのであれば、買って放置も有りでしょう。
最後に繰り返しにはなりますが、上昇するにせよ下落するにせよファンダメンタルズに非常に左右された相場であるという点は継続しているという点は理解しておきましょう。
・短期トレードでは24,000ドルを背に戻り売りを狙う
・長期保有するなら19,000ドル以下はバーゲンセール
・新型コロナの脅威が去れば、買われる資産は米国株
VIX(恐怖指数) 60ポイント台で推移、依然として異常事態
それでは続いてVIX(恐怖指数)の日足チャートも確認しておきましょう。
VIXも80オーバーで推移していた先週と比べると、「20ポイント」程度下げて60台で推移していますね。
リーマンショック以来の高水準であった80オーバーのインパクトが凄かったのは事実ですが、いまだに60オーバーで、まだまだ投資家心理としてはパニック相場が継続しています。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように60を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、よろしければ確認してみてください。
詳細記事:【FX】VIX指数(恐怖指数)から相場を読み取る【勝つコツ】
ドル円 相場分析 ドル需要は一服でドル売り加速
それではドル円の相場分析を行います。
先週までの世界中のドル需要によるドル高相場とは一変して、今週はドル安相場となりました。
株高や他の資産にお金が流入したことにより、ドルが売られる展開となりました。
ドル円についてはターゲットとしていたコロナショック前の「112円」の到達には失敗して、「111.70→107.70」の約4円下落しています。
ダウ平均株価の影響を受ける為替市場ですが、来週もダウ平均株価の値動きやドル需要について注視をした上でのトレードが要求されることになります。
先週のドル円の相場分析はこちらからご一読ください。
記事:【FX相場分析】 2020/03/23~03/27 ドル円・ゴールド【RCI活用】
日足チャート フィボナッチの61.8%ラインでサポートされるかに注目
それではドル円の日足チャートを確認しましょう。
今週のドル円は「107.877」で引けています。
RCIを考慮すると短期線が中期線をデッドクロスしており、かつ長期線もデッドクロスする寸前まで見えているので、デイトレードレベルでは戻り売りを狙うのが基本となります。
ターゲットとしてはやはりフィボナッチ・リトレースメントで引けるように第一のターゲットが「50%ラインの106.50付近」、第二のターゲットが「38.2%ラインの105.30付近」となります。
ただし株高による影響でドルが売られていることも考えると、「新型コロナ」に関する影響は依然として世界中で解決はしておらず、まだ株価が暴落する局面もあるでしょう。
そういったことを考えると個人的には105円割れを背にドル円を長期保有で買いも検討したいと考えています。
4時間足 下落トレンド継続、戻り売りを狙う
続いてドル円の4時間足チャートを確認しましょう。
当たり前と言えば当たり前ですが、4時間足でも戻り売りを狙う形となっています。
RCIを見ても短期線が中期線・長期線をデッドクロスした状態で、「-80ライン」以下で推移しており、中期線・長期線ともに下向きとなっています。
短期線が「-80ライン」を上抜けない限りは買いで入るのは一旦は控えておいた方が無難でしょう。
売りを狙う場合はまずはサポートラインとなっていた「108.30」ラインを目安に売りエントリーを検討します。
サポートラインがレジスタンスラインになるのはあるあるですからね。
ターゲットは日足チャートでも確認したように、フィボナッチ・リトレースメントの「50%ラインである106.50円」です。
108円前後から売れれば「150pips」の利益が狙えるでしょう。
ただし節目のポイントで下げ渋るようだったり、ダウ平均株価が暴落したりした場合はまたドル需要が急増する可能性もあるので、その際には確実に利益の確定をしましょう。
ゴールド 相場分析 安全資産の本領発揮!押し目買いを狙う!
それではゴールドの相場分析を行います。
ゴールドについては、先週の売り相場から急変。FRBの無制限の量的緩和を受けて「1482→1643ドル」へ急騰。
先週までに過剰に売られ過ぎていた事と、潜在的にはゴールドの買われ易さと相まって 約160ドルも上昇を見せる強い反発を見せました。
日足 1500ドル台での押し目買いを狙う
それではゴールドの日足チャートを確認しましょう。
今週は週初めに大きく動きました。よもや二日間で130ドル以上も上昇するとは、ゴールドの恐ろしさが見てとれます。
RCIを確認すると、ゴールドは短期線が中期線・長期線を綺麗にゴールデンクロスしており、「80ライン」にタッチしています。
流石に1650ドル付近から上は、重い印象を受けますがRSIもまだ余裕があるので上昇の余地は十分にあるでしょう。
1500ドル台で買えるチャンスがあれば拾いたいところです。
ただゴールドは方向性を間違えると一瞬で数十ドルから100ドル以上動く金融商品なので、損切はシビアに設定しておきましょう。
4時間足 需要を考えると、買い優勢
それでは続いてゴールドの4時間足チャートを確認しましょう。
4時間足レベルでは直近二日間は「1590ドル~1640ドル」付近のレンジとなっています。
まずはこの上限・下限で逆張りを狙うのが良いでしょう。
RCIを確認すると短期線が「-80ライン」にタッチ寸前まで落ちてきているので、まずはこのラインに到達後の反転で買いエントリーを狙うのが良いかなと考えています。
その際に1590ドル付近まで落ちてきていると、「50ドル」近くの利益を狙えるので、ゴールドは週明け早々にエントリーのチャンスが訪れそうです。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・ドル円はデイトレードでは108.30円から戻り売り推奨、長期保有するなら105円台から買って放置もあり
・ゴールドは押し目買い優勢、週明け早々1590ドル台での買いエントリーのチャンス有り
・「新型コロナ」の根本的な解決は未知数、株価は再度暴落の可能性もあるのでファンダメンタルズを意識しよう!
ユーロドル・ポンドドルの相場分析は下記からご一読頂けます。
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