今週は、遂に日本でも緊急事態宣言が行われました。
緊急事態宣言を受けて感染抑制の期待感から日経平均株価は上昇。
ダウ平均株価も欧米の経済支援策などが好感され、1週間を通して上昇と、株価は非常に堅調な週となりました。
ファンダメンタルズで大きく左右される相場が継続していますので、ファンダメンタルズ分析を活かしたトレードも心掛けてみましょう。
1週間の振り返り 経済対策を受け株価は上昇
日本では4月7日(火)に緊急事態宣言を行いました。対象は「東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡」の7都府県。
恐らく読者の皆様におかれましても、該当する都府県に住まれている方も多いことでしょう。日常生活に多大なる影響を及ぼすわけですが、感染爆発を防ぐためにここは我慢の時です。
この緊急事態宣言を市場はどう捉えたかですが、経済的なダメージよりもまずは大元の原因である新型コロナウイルスの感染者数抑制の期待感が上回り、株価は上昇する結果となりました。
考えれば当たり前ですね、まずは何よりも感染爆発を防ぎ、感染者数を減らすことが重要なわけですから、実際の効果測定は今後明らかになるとして、国がアクションを起こしたのは好意的に捉えることでしょう。
また感染者数の増加が止まらないアメリカでは、4月9日に米連邦準備制度理事会(FRB)が、新型コロナウイルス対策として新たに、地方政府のほか、一般企業に対する総額2兆3,000億ドルの資金供給策を打ち出しました。
これもまた強力な経済支援策として、好感されダウ平均株価の上昇に繋がりました。
欧米ではとにかくアクションが早い、効果のほどは別としても毎週のように次から次へと何らかの対策が出てきており、来週以降も株価は底堅い動きを予想します。
ダウ平均株価 半値戻し寸前まで上昇
それではダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
今週のダウ平均株価は力強い値動きを見せました。
4月10日(金)がグッドフライデーで休場だったこともあり、実質4営業日の値動きとなりましたが、「約3,000ドル」近く上昇しました。
コロナショックの暴落から半値戻しのラインである24,000ドル越えまでもう一声というところまで戻ってきました。
来週以降、欧米での感染ペースが鈍化するような観測が広がれば、押し上げ効果も期待できます。
基本的にはフィボナッチの38.2%である「22,500ドル」を下限に押し目買いを狙っていくのが有効でしょう。
ターゲットはフィボナッチの61.8%である「25,000ドル前半」でしょう。流石にこの辺からは戻り売りの圧力もあると思いますので上昇するにしても一旦はこの辺までと推測します。
いずれにせよ、欧米での感染ペース鈍化やロックダウンの緩和などポジティブなニュースがあるようだと株価上昇が期待できますので、積極的に情報収集しましょう。
・欧米の感染ペースやロックダウンの緩和などのニュースは株価の押し上げが期待できる
VIX(恐怖指数) 40台で推移、依然として高い数値
それでは続いてVIX(恐怖指数)の日足チャートも確認しておきましょう。
VIXは安定してきましたね、今週は40台で推移し続けました。
株価の下落が止まり、底堅い動きを見せていることも影響していますね、ただまだ40オーバーなので油断はできません。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように40を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、よろしければ確認してみてください。
ドル円 相場分析 方向感に欠ける
それではドル円の相場分析を行います。
今週のドル円については完全に膠着状態、金曜日が主要な市場である欧米が休場ともあって、ほぼ値動きのない1週間となりました。
先週のドル円の記事はこちらからどうぞ。
記事:ロックダウン間近!ドル円・ゴールド FX相場分析【2020/04/05~10】
日足 値動きに乏しく、様子見ムード
そんなドル円の日足チャートを確認しましょう。
今週のドル円は上限109.30~下限108.20と非常に狭い値幅となりました。
1週間の値幅としては約1円、完全なる膠着状態となっています。確かに今の位置は買いも売りも積極的に仕掛けづらい地点なので、様子見ムードは致し方ありません。
それでもトレードの手掛かりを探すなら、上はフィボナッチの50.0%ラインである109.30を上抜けるか、下は今の200MAで支えられている108.30地点を下抜けるかに注目したいです。
RCIは短期線が80タッチ寸前で下向いており、やや売り目線となります。もちろんこの程度では決定打にかけますし、108.30を割ったとしても直ぐ下にフィボナッチの23.6%ラインもあり、下値も堅そうな印象です。
基本的にはドル円は109円では売り目線、107円台では買い目線でいるので、上にしろ下にしろそこまで来るのを待って戻り売り・押し目買いを狙いたいところです。
4時間足 戻り売りが優勢、フィボナッチの23.6%ラインでの値動きを確認したい
続いてドル円の4時間足チャートを確認しましょう。
今週は109.30円をピークにじりじりと下落しているのがわかります。
上値は重い印象ですが、一先ずは108円割れ前後で買ってみたいところです。
200MAが待ち構えている107.80円のラインで支えられずに、ズルズルと下落するようなら損切ですね。
RCIも短期線・中期線が-80ライン付近で推移しており、来週も材料次第ではありますがトレード機会は今の所多くはない印象です。
ゴールド 相場分析 三度1700ドルチャレンジへ
この3週間は新型コロナウイルスの感染拡大による経済への不安などから安全資産とされる金に買いが集まっています。
安全資産としての本領発揮というところでしょうか。
それではゴールドの日足チャートを確認しましょう。
日足 上昇トレンド継続、押し目買いを狙う
今週のゴールドの値動きは安値が1607ドル~高値が1690ドルとなりました。
先週は1500ドル台の押し目を拾いたいと言いましたが、残念ながら1600ドルを割れずにあれよあれよと上昇。気づけば1700ドル目前まで上がりました。
RCIを確認すると短期線が中期線・長期線をゴールデンクロスし、80ラインに到達しようというところ。
1700ドルで売りたいという誘惑がありますが、二度目のチャレンジとなりますので、もしかしたらがありますのでご注意を・・・
前回と違い、RSIも70には到達しておらず、まだ買いに余裕があると思いますので、新型コロナのリスクを見ながら、確実なトレードを心掛けましょう。
上昇の強さから基本的には押し目買いが有効、売るとしても1700ドルから上で損切はシビアに設定しましょう。
4時間足 トレンドラインタッチで押し目買いを狙う
続いてゴールドの4時間足チャートを確認しましょう。
4時間足レベルでは惚れ惚れするほどの上昇トレンドを形成しています。
これ1700ドルにタッチするのはほぼ濃厚ですよね、気になる点があるとすれば、4時間足レベルではRSIが80目前ということで、買われ過ぎ感はあります。
筆者としては1700ドル到達時に、RSIが80にタッチしていたら短期ショートで利益を狙いたいところです。
いずれにせよ、4時間足レベルでも上昇トレンド継続なので、基本的な戦略は押し目買いです。
逆張りするにしても、損切はシビアに設定して出来るだけ引き付けてトレードするように心掛けましょう。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・ドル円は値動き乏しく、107円台で買い、109円台で売り。中途半端な108円台はスルーする。
・ゴールドは上昇トレンド継続。基本的には押し目買いだが1700ドルの節目で短期ショートも有り。損切はシビアに設定すること。
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