ECB緊急購入枠74兆円増加でユーロ高!ユーロ円・ポンド円相場予想【2020年6月8日~12日】

ユーロ(EU)
本記事では、ユーロ円・ポンド円について、6月8日から1週間の相場見通しを行います。
1週間の振り返りや、ドル円・NYダウ平均株価の相場見通しについては、こちらからご一読いただけます。
また、先週のユーロ円・ポンド円に関する記事はこちらからどうぞ。

ユーロ円 見通し ~約1年1か月ぶりの高値更新!週足の下落トレンド崩壊~

ユーロ円は「4週連続」で「陽線」となっています。

週足レベルでの長期の下落平行チャネルもブレイクしており、上昇の強さが確認できます。

世界的なリスク選好ムードを背景に、6月3日にドイツでは「1300億ユーロ」の経済対策が合意され、6月4日には欧州中央銀行(ECB)で「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」を6000億ユーロ(約74兆円)増額することを決めました。

これらの市場予測を上回る経済政策を投資家たちは好感し、今まで売り込まれていたユーロが積極的に買われています。

ユーロが買われる理由
・ドイツを中心として、欧州全体で経済再建策を打ち出している点
・目先の経済危機の回復だけではなく、中長期的な経済の持ち直しを期待させる

週足 ~下落トレンドをブレイク、押し目買いを狙う~

それでは、ユーロ円の週足チャートを確認しましょう。

2020年6月7日時点のユーロ円の週足チャート

ユーロ円(週足チャート):2020/6/7

注目ポイントだった、長期の下落平行チャネルである「120.00円」をあっさりと突破。

最終的には「123.698円」で引けていますが、一時は「124.40円」まで上昇するなど、ユーロの強さを見せつける結果となりました。

RCIもゴールデンクロスしており、短期線・中期線・長期戦が全て上向いていることから安易な売りエントリーは危険です。

週足チャートで引いてるフィボナッチは「2018年1月の高値(137円台)」から「直近安値(114円台)」を結んだラインとなります。

今後の目標はフィボナッチの50%の半値戻しとなる「126円付近」がターゲットとなるでしょう。

やや上昇の勢いが強すぎることから、調整があるとすれば大きいものとなることが想定できます。

ボラティリティも拡大しており、資金の管理には普段以上に意識をするようにしましょう。

記事:【資金管理】FXで退場せずに稼ぎ続けるたった一つの方法【2%ルール】

日足 ~押し目買いが基本戦略、節目の125円付近の値動きに注目~

それでは、ユーロ円の日足チャートから押し目買いポイントを模索しましょう。

2020年6月7日時点のユーロ円の日足チャート

ユーロ円(日足チャート):2020/6/7

日足で確認しても、上昇トレンドの形が急すぎており、押し目を判断するポイントが難しいと言えます。

この数週間でやや買われ過ぎ感は否めませんが、基本的にはできるだけ押し目を待ってのトレードとなります。

買いエントリーのポイントとしては、チャート図の「①」、「②」が目安となります。

直近安値から先週の高値をフィボナッチで表示しています。もちろん押し目を作らず上昇することもあり得ますので、週明けの値動きに注目しましょう。

ポンド円 見通し ~ユーロ上昇によるポンド高も懸念材料あり~

ユーロの上昇に伴い、ポンドも1週間で大きく上昇しました。

なんと1週間の最大の値幅は「7円」という上げ方、5月中旬には129円台で沈んでいたポンドですが気づけば「140円」手前まで戻ってきました。

これだけ見ると押し目買い一択と思いがちですが、6月5日に懸念材料となり得るニュースが入ってきました。

英国とEUは5日、自由貿易協定(FTA)などを巡る第4回の交渉を行いましたが、目立った進展はなかったと公表されました。
2020年末までの移行期間を延長し、交渉を続けるかどうかの判断期限は今月末で、決裂のリスクが顕在化しています。
万が一に交渉が決裂し、FTAなしの離脱となれば、関税問題などで双方の経済活動に影響が及び、経済再開に向けてのシナリオに水を差す形となります。
以上のことから、英国に関んては順風満帆の上昇というわけでなく、相場の急変リスクがあることから、ニュースにはアンテナを張っておきましょう。

日足 ~節目の140円を目指す!上昇トレンド形成も売り買い柔軟に!~

それでは、ポンド円の日足チャートを確認しましょう。

2020年6月7日時点のポンド円の日足チャート

ポンド円(日足チャート):2020/6/7

日足チャートを確認すると、フィボナッチの61.8%、200SMAとレジスタンスラインをブレイクして、一時140円手前まで上昇し、最終的には「138.775円」で終えています。

基本的には押し目買いを狙うことになるわけですが、フィボナッチの61.8%、200SMAがサポートラインとして機能することを根拠に「137円前半」での買いを狙いたい。

<買いエントリー>
・エントリーポイント:「137円前半」フィボナッチの61.8%~200SMA
・利益確定ポイント:「140円」心理的節目
・損切ポイント:「136円台」:フィボナッチの61.8%を4時間足で明確に割れたのを確認
・リスクリワード比:「約1:3」
フィボナッチはエントリーポイントの検討、利益確定・損切時の判断に使用できる便利な手法です。
この機会にフィボナッチについて、理解を深めましょう!

また、週明け、米国雇用統計の結果を受けてリスクオン相場を引き継ぎ、更なる上昇となるなら、一度目の「140円」到達時に売りエントリーを狙うのもありでしょう。

心理的節目であるポイントである点からも、ここをすんなり上昇していくとは考え辛い。

そのため、一度目のトライで短期の売りエントリーを狙うのは有りと考えます。

<売りエントリー>
・エントリーポイント:「140円」心理的節目
・利益確定ポイント:「139円」
・損切ポイント:「140.50円」
・リスクリワード比:「1:2」

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

・ユーロ上昇はドイツを中心とした欧州全体の経済対策が好感されている
・ポンドもリスクオン相場で上昇するも、自由貿易協定(FTA)などを巡る交渉に進展なしは懸念材料
・ユーロは週足の下落トレンドをブレイク、押し目買いを狙う
・122円台からの買いエントリーを模索したい
・ポンドは上昇トレンド継続も、売り買い柔軟にトレードしたい
・買いエントリーはフィボナッチの61.8%と200SMAを根拠に「137円前半」から
・売りエントリーは節目である「140円」から

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