米国・雇用統計9月 ~非農業部門雇用者は伸び悩み、失業率は改善の予想~
それでは、今年のこれまでの米国雇用統計の結果を振り返りましょう。
前回の2020年8月分の結果と比べると今回は非農業部門雇用者はやや伸び悩み、失業率は改善の兆しが見られる事前予想となっています。コロナ禍からの本格的な回復にはまだまだ道のりは険しいといった印象を受けます。
米国雇用統計は前回結果との比較、そして事前予想との比較の2点が重要となってきます。
非農業部門雇用者数、失業率について事前予想と比較して、結果が良いか悪いかも必ず意識をするようにしましょう。
また水曜日に発表された前哨戦の「アメリカ・ADP雇用者数 」では、事前予想「64.9万人」に対して結果「74.9万人」と好結果となったことから、ポジティブサプライズも期待はできそうです。
ドル円 1時間足チャート 相場見通し ~トランプ大統領夫妻が新型コロナ陽性で売り目線、米国雇用統計の結果次第では大きく下落もあり得る~
それでは、ドル円の1時間足チャートを確認しましょう。
「105.40~105.70円」の狭いレンジで東京時間を推移していました。
恐らくこの価格帯で米国雇用統計待ちとなるはずでしたが、日本時間の午後から状況は一変。
トランプ米国大統領が新型コロナ陽性に感染との報道でドル円を中心に為替・株価に大きな影響が出ています。
ドル円は「105.60円台」から一時は「104円台」に到達するなどリスクオフの円買いが強まっています。
流石に104円台では反発を見せ、記事執筆時点(17時)では105.10円台で推移をしていますが、米国雇用統計前に大きな値動きを見せる意外な展開となりました。
このような事態となってしまっては、買いエントリーよりも戻りを待っての売りエントリーを狙うのが定石となります。
結果が事前予想よりも悪ければ素直に売りでついていくことになります。雇用統計結果発表直前の価格帯次第ですが、筆者の個人的な感覚だと104円台での突っ込み売りは回避しつつ、立ち回りたいところです。
買いエントリーを狙う場合は、米国雇用統計の結果が大幅に予想を上回る好結果となった場合くらいでしょう。このシナリオの場合も戻りを待っての売りエントリーを狙うのが無難だとは思いますが・・・
戻りを待つ場合はフィボナッチの50%ラインや移動平均線が集まる「105.50円」のラインを意識しておくと良いでしょう。
米国雇用統計の結果がどうなるにせよ、基本的に売りでのトレードがシナリオとなります。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・米国雇用統計の結果が事前予想と同程度だった場合は、売りエントリー
・米国雇用統計の結果が事前予想よりも大幅に良かった場合のみ、買いエントリーを検討も戻りを待っての売りエントリーの方が無難
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