そもそもリスクリワードって何?
なぜリスクリワードが重要なの?
どうやって最適なリスクリワードを設定するの?
このような疑問や悩みを解決できる記事となっています。
リスクリワードを理解することで、仮に取引の勝率が悪くても総合的に利益が出るトレード生活を送ることができます。
そして、リスクリワードを理解した時こそ、初心者から上級者に向けてステップアップを図ることにつながります。
そもそもリスクリワードって何?
リスクリワードとは「損失」と「利益」の比率のこと
リスクリワードとは、FXや株式において1回の取引での「損失」と「利益」の比率のことを指します。
イメージし易くするために、具体例を2つ示します。
【例1】
1.ドル円を107.00円で買いエントリーを行う。
2.エントリー時の条件として、108.00円に上昇すれば利益確定を行い、106.50円に下落すれば損切を行うというような条件とする。
3.この際のリスクリワードは1:2(損失が50銭:利益が1円)となる。
【例2】
1.ドル円を107.00円で買いエントリーを行う。
2.エントリー時の条件として、107.50円に上昇すれば利益確定を行い、105.00円に下落すれば損切を行うというような条件とする。
3.この際のリスクリワードは4:1(損失が2円:利益が50銭)となる。
以上のように、1回のトレードにおいて、損失(リスク)1に対して、どのくらいの利益(リターン)を上げているかを数値化したものになります。
リスクリワード比率の計算方法
リスクリワードの計算式は下記の通りです。
リスクリワード比率が「1」を超えると利益が出ており、「1」より低いと損失が出ている状態を示します。
「1」の場合は、FXではスプレッドなどの手数料が存在するため、やや損失が出ている状態と考えることができます。
以上のことを踏まえてシンプルに考えると、あなたのFXでの勝率が50%の場合、リスクリワード比率が「1」を超えていると常に利益が出続けている状況となります。
一方でリスクリワード比率が「1」より低い状況では、損失が出続ける状況となります。
なぜリスクリワードが重要なの?
ここまでで、リスクリワードが何か、そしてリスクリワード比率の計算方法を説明しました。
ここからはリスクリワードの重要性について説明します。
重要性について理解を深めることが非常に大切なので、頑張りましょう!
リスクリワードを設定し、損小利大を突き詰める
あなたは「損小利大」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
下記条件での取引をイメージして頂ければ重要性が理解できます。
まず、「トレード条件A」ではリスクリワード比率が「5(損失):1(利益)」となっおり、勝率が「80%」となっています。
トレーダーの方なら理解できるかと思いますが、FX取引のおいて、勝率が「80%」というのは一握りのトレーダーしか達成できない非常に高い水準です。
ではこの条件で結果はどうなるかを確認すると、何と「-20銭」となっています。
勝率「80%」もあるにも関わらず、リスクリワード比率が1を下回っているため、損失が出てしまうのです。
まさに「コツコツドカン」と言われる状況です。要するに「コツコツと利益を稼いで、ドカンと一発で負ける」トレードをしてしまっています。
「コツコツドカン」は初心者が陥りやすいFXや株取引における罠です。
それでは一方で、「トレード条件B」を確認しましょう。「トレード条件B」では、リスクリワード比率が「1(損失):5(利益)」となっており、勝率は「40%」となっています。
結果を確認すると、勝率が「40%」にも関わらず、何と「+140銭」となっています。
これはリスクリワード比率が1を上回る非常に高い水準にあるためです。
先程のトレード条件Aとは違い、負ける時は少なく、勝つときは大きく勝てる条件なので、リスクを押さえつつ利益を稼ぐ戦略となります。
勝率だけを見れば「40%」と優れてはいませんが、リスクリワード比率が高ければ最終的な利益を出せることがご理解頂けると思います。
FX取引では勝率だけを見てはいけない
さて、ここまでご覧になった方は、もうお分かりでしょう。
FX取引においては、最適なリスクリワード比率が設定されていれば、勝率はさほど重要ではありません。
先の例でもわかるように、勝率が5割を切っていたとしても、最終的な利益を稼ぎだすことは可能なのです。
ただし、筆者も経験がありますが初心者は「勝率」を重視しがちです。
心理的に勝った回数より負けた回数が多いというのは受け入れがたいことですが、ここまでの説明を理解すれば、心理的な懸念事項も払拭されるはずです。
FXでは最終的に資産が増えれば、あなたの勝利なのです。勝率を上げることよりもリスクリワード比率を設定し、大きく勝てる取引を行いましょう。
そして、勝率よりもリスクリワードを重要視できた時こそ、初心者からのステップアップが図れていることでしょう。
どうやって最適なリスクリワードを設定するの?
そでれは最後に、最適なリスクリワードの設定について考えましょう。
リスクリワードは1(損失):2(利益)以上を遵守する
理想のリスクリワードは「1:3」と言われています。
経験のあるトレーダーの方はリスクリワード比率が「1:3」となるよう取引を行いましょう。
ただし初心者の方はいきなり「1:3」にするのではなく、まずは「1:2」で設定することを推奨します。
なぜかという基本的にリスクリワードと勝率は反比例の関係性があります。
ようするにリスクリワードを高めようとすると勝率は下がり、勝率を高めようとするとリスクリワードが下がります。
リスクリワードを「1:3」で設定していますと、勝てない期間が出てくることも想定されます、そういった状況では初心者の方には精神的に厳しいことが容易に想像できます。
そのため、まずは「1:2」で設定しておくことで、ある程度勝ちながら利益を伸ばしていくことが期待できます。
大切なのは、リスクリワードを重要視し、1回の取引において利益>損失となるようトレード戦略を立てるということです。
エントリー時点で利益確定ポイント・損切ポイントを考慮した上で取引することを強く推奨します。
エントリーポイントや決済ポイントの判断にはテクニカル分析やファンダメンタルズ分析のスキルが必須となります。
それらは下記記事より学ぶことができるので、是非確認してみてください。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・リスクリワード比率は「1」を上回ると利益となり、「1」を下回ると損失が出る状態である
・リスクリワードを設定し、損小利大となる取引を心掛ける
・リスクリワードの理想は「1:3」
・初心者に推奨するリスクリワードは「1:2」
また関連記事として、資産管理の考え方についてもお読み頂くと、更にFXで退場せずに勝ち続けることができますので、是非この機会にお読み下さい。
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