今週は週前半と週後半で異なる動きをみせました。
週前半は、欧米や日本などの主要国で段階的にではあるものの、経済活動を再開していることにより、リスクオン相場となりました。
一方で週後半は、22日より開始した中国での全国人民代表大会において、香港の新たな国家安全法の導入が表明されました。
この表明を受けて米中対立の激化が懸念されています。
まだ新型コロナウイルスに関しては、先進国から新興国へ舞台をシフトしつつあります。
特にブラジルの被害は深刻化しており、今後の対応には注目が集まります。
以上のように、引き続きファンダメンタルズで大きく左右される相場が継続しているので、ファンダメンタルズ分析を活かしたトレードを心掛けましょう。
ファンダメンタル分析に関しては、詳細な内容を記事にしていますので、是非ご一読ください。
記事:【FX】ファンダメンタルズ分析を学んで勝ちトレーダーになる!【役立つ】
1週間の振り返り 【相場は拮抗状態へ、売りも買いも検討】
・米国では全50州で行動規制が緩和され、段階的な経済活動の再開により、景気回復期待が相場を下支え
NYダウ平均株価 【下値は23000ドル~上値は24800ドルのレンジ相場継続】
それでは、NYダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
こうして、視覚的に見るとわかりますが、もう1ヶ月以上もレンジ相場となっていることが確認できます。
まず25000ドルを超えられない理由としては、ご承知の通り新型コロナウイルスの影響です。
未だに根本的な解決には至らず、先進国ではピークアウトしつつあるものの、今度は先進国などで被害が拡大しており、予断を許さない状況です。
一方で23000ドル付近では断続的に買いが入っていることも確認できます。
コロナショックで暴落する前は「29000ドル」の価格帯で推移しており、過去最高値を更新していた米国株です。
その際の値段を考えると、買い集めたくなる気持ちはわかります。
もちろんコロナショックは米国に多大なる損害をもたらしたわけですが、これは欧州や日本を含むアジア圏でも同じことが言えます。
世界中にダメージを与えているわけですが、その中から回復を遂げて更なる発展を期待できる企業が存在するのが米国だと考えられているわけですね。
コロナショックの最中、株価が急騰した「Zoom」しかり「モベルナ」しかり「ギリアド」も一因ですね。
さて、そんなNYダウ平均株価ですが、来週はやはり米中対立の激化が気になるところです。
リスクオフ相場となる可能性が高いと見受けられるますが、更に新しい情報が出てこない限りは、基本的にはレンジ相場継続で上限・下限での逆張りが有効となるでしょう。
VIX指数(恐怖指数) 【30ポイント付近で推移】
それでは、続いてVIX指数(恐怖指数)の日足チャートを確認しましょう。
今週は30付近で推移し、最終的に「28.2」ポイントで終えており、現状は平時の水準を大きく上回っています。
青枠の「10後半から20前半」までもう少しという形ではあるものの、新興国での新型コロナウイルスの拡大や米中対立の激化懸念など不確定要素が増えてきています。
引き続きVIXには注意を払ってトレードを行いましょう。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように30前後を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、是非ご一読ください。
記事:【FX】VIX指数(恐怖指数)から相場を読み取る【勝つコツ】
ドル円 見通し 【ドル、円ともに逃避通貨としての役割があり方向感に欠ける】
・故に動きは拮抗しており、方向感に欠ける
・「108.10円」は鉄壁のレジスタンスライン
今週の値幅は「1.062円」となりました。
先週のドル円の記事はこちらからどうぞ。
記事:【FX】感染第2波の警戒感高まる!来週のドル円相場見通し【2020年5月18日~22日】
1週間の値幅は大体「1円」前後で落ち着いていますね。
今週1週間は、「107円前半なら買い」、「108円台で売り」と非常に分かり易く、レンジ相場での取引が得意な方には、有利に進められたことでしょう。
今週の高値は「108.080円」で、そこから反落した形となります。
少し長い目で見ると「108.10円」が壁になっていることがわかります、4月13日以降この壁に何度かトライしていますが、いずれも到達することなく反落しているのが確認できます。
そのためドル円に関しては、まずは「108.10円」を目先の上値として意識してトレードシナリオを組み立てると良いでしょう。
日足 【超えれない鉄壁の108.10円を意識する】
それでは、ドル円の日足チャートを確認しましょう。
週前半は、主要国での経済活動の再開が好感され、順調に「108.080円」まで上昇しました。
前月を参考にすると、108円付近で数日揉んだ後、「2円」ほど下落しています。
「108.10円」は相当に固いということを意識しておきましょう。
RCIは短期線・中長期に加えて長期線も上向いていることから、日足レベルでは買い目線となります。
目先は「107円前半」から押し目買いでトレードを組み立てつつ、108円で利益確定を行うことになるでしょう。
また米中対立が深刻化するようなら、再び106円台も視野に入る確率は高く、その場合はすぐに売り目線に切り替えるなど、柔軟な対応が求められます。
4時間足 【週明け三角持ち合いのブレイクに注意】
それでは、続いて4時間足チャートを確認しましょう。
週末を「107.601円」で終えており、三角持ち合いの上限付近にいます。
土日に新しい情報が出れば、上にブレイクということも考えられますが、仮にブレイクしても「108.10円」までは「約40pips」程度しかなく、このラインで買いで付いていくには旨味がない印象です。
もちろん「108.10円」を抜く可能性もゼロではありませんが、今の世界情勢でそこまでドルが急騰するのは難しいと考えます。
やはり週明けのトレードシナリオとしては、108円タッチでの売り、もしくは三角持ち合いの下限タッチで買いが無難でしょう。
デイトレードレベルですが、トレードの目安を記載します。
エントリーポイント:107.20円(三角持ち合いの下限タッチ)
損切ポイント:106.80円
利益確定ポイント:108.00円
リスクリワード比:「1:2」
エントリーポイント:108.00円
損切ポイント:108.20円
利益確定ポイント:107.40円
リスクリワード比:「1:3」
ドル円に関しては、拮抗状態にあり、週間の値幅を「1円」と考えると、基本的には売りも買いも引き付けてトレードすることができれば大負けすることはないでしょう。
まとめ
それでは、最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・欧米などの主要国での経済活動の再開はポジティブ要素
・週明けは三角持ち合いのブレイクに注意
またユーロ円・ポンド円に関しても、相場見通しに関する記事を作成していますので、是非ご一読ください。
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