今週はポジティブな要素とネガティブな要素が入り混じった1週間となりました。
ポジティブな要素は欧米などで経済活動の段階的な再開が進み、それに伴い原油価格も上昇しました。
先々週から続く、経済活動再開の期待感は強い印象を受けます。
一方でネガティブな要素は、経済活動の段階的な再開が進む一方、中国や韓国での新型コロナウイルスの新たな感染拡大を受け、感染第2波への警戒も広がっています。
また、トランプ米大統領は「中国との関係を遮断することができる」と述べたほか、米国に上場している中国企業への監視を強める必要性などにも言及しています。
米中対立が深刻化することには注意が必要でしょう。
引き続きファンダメンタルズで大きく左右される相場が継続していますので、ファンダメンタルズ分析を活かしたトレードも心掛けてみましょう。
ファンダメンタル分析に関しては、詳細な内容を記事にしていますので、合わせてご覧下さい。
記事:【FX】ファンダメンタルズ分析を学んで勝ちトレーダーになる!【役立つ】
1週間の振り返り 【上値は重く、25,000ドルの壁は遠い】
・米中対立の深刻化も懸念材料で上値に重しとなる
ダウ平均株価 【フィボナッチの38.2%ラインがサポートラインとなるかを見極める】
それでは、ダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
今週は一時的に「23,000ドル」を割れるなど、下落優勢となりました。
流石にフィボナッチの38.2%ライン手前で反発し、最終的に「23,685ドル」で引けていますが、上値は重い印象を受けた1週間となりました。
経済活動の再開は好感されるも、やはり中国や韓国という前例からもわかる通り、
「ロックダウン緩和→感染の再拡大」というイメージは拭い切れません。
根本的な新型コロナウイルスの解決策がない以上、ダウ平均株価に関しては直近の上値の上限は24,000ドル台が限界と見るべきでしょう。
そして週明けは下値余地を模索する1週間となりそうです。
フィボナッチの38.2%ラインである「22,000ドル台」がサポートラインとして機能するかを確認したいところです。
中長期的には米国株が上昇する見込みは高いですが、再度の調整下げも十分にあり得るので、1度にまとめて買うのではなく、段階的な買いエントリーが無難でしょう。
・現在の相場環境では、上値は「24,000ドル台後半」が上限と見るべき
・週明けの値動きは下値余地を確認する、具体的にはフィボナッチの38.2%ラインがサポートラインとして機能するかどうかを確認する。
・中長期的には米国株は買い、ただし段階的な買いエントリーが無難
VIX(恐怖指数) 【再度30ポイントを超える、要注意】
それでは続いて、VIX(恐怖指数)の日足チャートを確認しましょう。
今週は株価が荒れたことにより、VIX(恐怖指数)も大きく変動しました。
一時的に「40」手前まで迫り、最終的に「31.9」ポイントで終えていおり、現状は平時の水準を大きく上回っています。
引き続きVIXには注意を払ってトレードを行いましょう。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように30前後を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、よろしければ合わせて確認してみてください。
記事:【FX】VIX指数(恐怖指数)から相場を読み取る【勝つコツ】
ドル円 見通し 【107円台に上昇するもまたもレンジ相場へ】
・売りも買いも狙えるポイントあり
今週の値幅は「1.289円」と雇用統計の週明け早々に急騰しました。
結局週明け早々の上昇が今週の高値となり、その後はズルズルと下落する値動きとなりました。
ちょうど今週の高値を付けて反落したポイントが、フィボナッチの38.2%ラインと重なっており、またもやフィボナッチが機能していることが再確認できました。
ドル円は、フィボナッチが非常に有効に効いているので、是非この機会にフィボナッチについての記事を参考にトレードに組み入れて、有利に取引を行いましょう。
日足 【フィボナッチの38.2%~50%内のレンジ相場へ】
それでは、ドル円の日足チャートを確認しましょう。
フィボナッチの38.2%ラインにタッチし、その反落。
ただ106円台後半では底堅く、最終的に「107.076円」で終えています。
詳細に確認すると、週明け早々に下落トレンドの平行チャネルを上抜けて、フィボナッチの38.2%ラインの到達に成功するまでは強い上昇を続けました。
その後、反落するも107円台は維持した形となっており、フィボナッチの38.2%~50%間のレンジ相場となっています。
ドルと円はともに安全通貨として市場で意識されていることから綱引きが続いており、基本的には動きにくい状況です。
このような状況下では、上も下もあまり動きがないと考慮して、レンジの上限・下限での逆張りがトレードの基本戦略となります。
もちろんレンジブレイクをした場合は、損切してトレンドについていく柔軟な対応は必要です。
4時間足 【週明けは押し目買いの機会有り】
それでは、ドル円の4時間足チャートを確認しましょう。
ドル円は、4時間足レベルでは三角持ち合いになっていると考えることができます。
三角持ち合いだと想定すると、売りも買いも週明け早々にエントリーポイントの模索がし易くなります。
RCIの短期的が長期線をデッドクロスしていることから、4時間足からは戻り売りを意識したエントリーが組み立てやすいでしょう。
例えば、売りシナリオとしては次のようなものが考えられます。
エントリー:107.40円 →平行チャネル上限・MA200
損切ライン:107.80円 →フィボナッチの38.2%を明確に上抜け
利益確定ライン:106.60円 →平行チャネル下限に到達
リスクリワード比は「1:2」以上となる
エントリー:107.70円 →フィボナッチの38.2%ライン
損切ライン:108.10円 →4/13日以来の節目越え
利益確定ライン:106.50円 →フィボナッチの50.0%ラインに到達
リスクリワード比は「1:3」
上記のように、節目に到達でエントリーすることを心掛けましょう。
今回は売りシナリオを例に上げていますが、買いの時も同じです。
そして、事前に損切ラインと利益確定ラインを想定し、どれくらいのリスクリワード比となるかを意識したトレードが出来れば、利益が積みあがっていきます。
今のドル円は値動きも大きくないので、エントリーポイントさえ見誤らなければ、着実に利益を伸ばせると思います。
今の相場を利用して、着実に利益を伸ばせるようにしましょう。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・米中対立の深刻化に要注意
・フィボナッチの38.2%ラインがサポートラインとして機能するかを確認したい
・それぞれの上限・下限を根拠にしてトレードシナリオを構築する
またユーロ円・ポンド円についての来週の相場見通しの記事については、こちらをご一読ください。
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