今週は原油価格に左右された1週間となりました。
週明け早々に原油価格は一時的にではあるものの、何とマイナスに突入するという衝撃的な展開が起こりました。
なぜそんなことが起きたのか?下記に要点をまとめます。
・コロナショックによる世界中でのロックダウン(都市封鎖)で、経済活動が停滞
・過去に例のない、原油の需要減による原油価格の暴落
ということで、本質的には需要と供給の関係で、明らかな供給過多となった形ですね。
経済が本格的に回復するかは不透明であり、原油価格に関してはコロナショック前の水準に戻るのはかなりの時間を要することになるでしょう。
そんな原油価格の暴落に嫌気、または警戒心が高まり株価は暴落。円高傾向になったわけです。
また経済指標についても、これも当たり前ですがコロナショックの影響により悪化の一途をたどっています。
引き続きファンダメンタルズで大きく左右される相場が継続していますので、ファンダメンタルズ分析を活かしたトレードも心掛けてみましょう。
1週間の振り返り
先に述べた原油価格の暴落や、各国の経済指標の悪化を受けて、株価は上値が重く厳しい1週間となりました。
ダウ平均株価
それではダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
ダウは先週末24,000ドルを超えて、25,000ドルに向けて良い形で終えました。
週明け早々に原油価格に影響を受け、2日連続で下落。
ただし23,000ドル付近では底堅く、原油価格の反発もあって週末に向けて、23,767ドルで引けています。
週明けの注目ポイントは、24,000ドルに復活できるのかが焦点となるでしょう。ちょうどフィボナッチの50.0%ラインもありますし、上値は重い印象ですが注視すべきです。
基本戦略としては、フィボナッチの38.2%ラインを背景に押し目買いを狙いたい。ただし経済指標やその他要人発言などには引き続き注意をしましょう。
・フィボナッチの38.2%ラインを背に押し目買いを狙う
VIX(恐怖指数)
それでは続いてVIX(恐怖指数)の日足チャートを確認しましょう。
VIXは乱高下しましたが、最終的には「35.9」で終えています。
VIXが急騰したポイントまで下がると一服感はありますが、まだまだ予断は許しません。
引き続きVIXには注意を払ってトレードを行いましょう。
おさらいになりますが、基本的にVIX指数が30を超えるとリスクオフ相場、40超えでパニック相場と判断ができます。
そのため現在のように30後半から40を超えるような水準で推移してる場合は、投資家心理として非常にネガティブで相場が急落し易くボラティリティが大きくなる可能性が高いと予測することができます。
VIX指数から「新型コロナ」に関する影響が株や為替に大きく影響しているのが読み取れます。引き続きVIX指数を定期的に確認して、取引を行うようにしましょう。
VIX指数については、詳細な内容を記事にしていますので、よろしければ合わせて確認してみてください。
記事:【FX】VIX指数(恐怖指数)から相場を読み取る【勝つコツ】
ドル円 見通し
・レンジブレイクするタイミングを見計らう
始値:107.472円
高値:108.038円
安値:107.274円
終値:107.449円
値幅は「0.764円」となりました。
今週も引き続き方向感に欠けており、狭いレンジでの値動きとなりました。1週間の最大の値幅は何と1円以下でたったの「76銭」。(寂しい数字です。)
スキャルピング以外のトレードスタイルの方からしたら取引機会もほとんどない1週間だったのではないでしょうか。レンジの上限・下限ともに強いイメージが更に強くなりました。
では、ドル円の日足チャートを確認しましょう。
ドル円 日足
ドル円はフィボナッチの0%~23.6%のレンジに収まっています。
それぞれの下限(106.90円)~上限(108.050円)がどちらも相当に固く機能しているのは間違いないでしょう。
RCIがゴールデンクロスしているのでやや買い目線ではあるものの、フィボナッチがここまでサポートライン・レジスタンスラインと機能しているということで、売りも買いもどちらもあり得ると考えます。
来週のドル円の基本戦略としては、それぞれの上限・下限にできるだけ引き付けて逆張りエントリーを行うことになるでしょう。
一つ注意点があるとすれば、長い間レンジに留まっていると、レンジブレイクした際の値動きが荒くなることが想定されますので、その際の損切は確実に行えるように準備をしておきましょう。
今のドル円はフィボナッチが非常に有効に効いているので、是非この機会にフィボナッチについての記事を参考にトレードに組み入れて、有利に取引を行いましょう。
記事:【フィボナッチ】勝てるおすすめのテクニカル分析【FX】
ドル円 4時間足
それでは続いてドル円の4時間足チャートを確認しましょう。
4時間足レベルではフィボナッチの0%~23.6%のほぼ中間地点にいます。
そのため日足レベルで考えたフィボナッチの上限・下限にできるだけ引き付けての逆張りエントリーを考慮すると週明け早々のエントリーは大きく値動きがない限りはスルーとなります。
RCIは短期線がやや反落しており、中期線・長期線も下向いていることから、ジワジワと下落することが予想されます。
107.250くらいのサポートラインがどうなるかを確認したい。そこで揉むようなら軽く打診買いをしても良いと考えます。
いずれにせよ来週もフィボナッチの0%~23.6%からブレイクしない限りは逆張りエントリーでコツコツと利益を狙っていくことになりそうです。
ゴールド 見通し
・需要は高く、下がれば押し目買いを狙う
ゴールドについては、先週安値が1659ドルでした。
押し目買いを狙ってはいましたが、もう少し下がると思っていただけに、この程度しか下落しなかったのは驚きです。
具体的にはフィボナッチの38.2%まで引き付けたかったので1640ドル台での買いを想定していただけに、ゴールドの需要の強さを改めて再認識できました。
新型コロナウイルスに関する根本的な解決策が見出せない現状においては、やはりゴールドのような安全資産は買われやすい傾向にあるので、来週も基本的には押し目買いが有効でしょう。
それではゴールドの日足チャートを確認しましょう。
ゴールド 日足
ゴールドの終値が「1726ドル」、週明け早々には直近の高値「1748ドル」にチャレンジする形となっています。
揉むなら1750ドル付近で軽めに売ってもいいかもしれませんが、正直オススメはしません。
やはりゴールドのチャートを見ていると基本的には押し目買いが有効でしょう。
チャンスがあるようであれば、まずはフィボナッチの23.6%ラインがある1670ドル台での買いを検討しましょう。
気になる点は株価がリスクオンで大きく上昇するような相場になれば、一旦はそれなりの調整が入る可能性はあるので、その点だけは注意しておきましょう。
またゴールドのような値動きの激しい特性のあるものをトレードする場合は、資金管理が重要となります。
資金管理については、別に詳細な記事を書いていますので、是非合わせてご覧ください。
記事:【資金管理】FXで退場せずに稼ぎ続けるたった一つの方法【2%ルール】
ゴールド 4時間足
それではゴールドの4時間足チャートを確認しましょう。
さすがのゴールドも1740ドルから上は簡単ではなさそうな印象を受けます。
ただRCIがデッドクロスしているにも関わらず、1726ドルと高い水準で終えているので、やはり日足レベル同様に4時間足でも押し目買いが有効でしょう。
買いが強いのでそこまで下がるかは不透明ですが、フィボナッチの23.6%ラインである1670ドル台では買ってもよいでしょう。
ただ下髭をつけている部分のように瞬間的に下がるような場面もありますので、買いエントリーも段階的に入るような取り組みが確実でしょう。
ゴールドは利益も伸びやすいですが、損失も出やすいので、そこを認識した上で確実にトレードを行いましょう。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・来週は経済指標・イベントが盛り沢山。
・ドル円はフィボナッチの0%(106.90円)~23.6%(108.00円)にできるだけ引き付けて逆張りエントリーを基本戦略とする。
・ドル円はレンジブレイク時には即損切。
・ゴールドは押し目買いが有効。フィボナッチの23.6%ラインである1670ドル台から段階的に買いエントリー。
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