【日米間の金融政策の違いが浮き彫り、結局は円高ドル安継続?】FXドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円週間相場見通し【2022/6/18】

本記事では、ドル円、ユーロ円・ポンド円・豪ドル円について、2022年6月20日から6月24日にかけての相場見通しを解説します。

また、先週(2022年6月13日~6月20日)のドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円に関する記事も下記から合わせてご確認いただけます。

ドル円 来週の相場見通し(期間:2022年6月20日~2022年6月24日)

ドル円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

ドル円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

【振り返り】
・6月13日週のドル円の値幅は最大で「約4.091円」となりました。
・先週比では高値安値終値を全て上回り、また年初来高値を更新する結果となっています。
【考察】
・今週はドル円にとって激動の1週間となりましたね。大きな要因は2つあります。
・まず1つ目の要因としては、FOMCです。FRBは大方の予想通り「0.75%」の利上げ(1.00→1.75%)を実行しました。7月以降の利上げ実行に関するパウエルFRB議長から発言もありました。また、アメリカ経済の減速懸念が強く意識されたことで米国株の急落→リスク回避ムードの高まり→円買い優勢となる場面もありました。
・次に2つ目の要因としては、日銀金融政策決定会合ですね。ここでは黒田日銀総裁より改めて「金融緩和政策の継続」が強調されました。これを受けて、円安ドル高が再び強まり、先述の円買い局面をほぼ消化しての越週となっています。
・この1週間で上下に大きく動いたドル円ですが、終わって見れば改めて日米間の金融政策の差が浮き彫りになったことで、円安ドル高相場は継続と想定しています。6月20日週も押し目買い狙いのトレードを想定しています。

そんなドル円に関する6月20日週の注目すべきイベント・経済指標は下記の通りです。

6月22日:日銀議事録(4月27日-28日開催分)、
      上院銀行委員会でパウエルFRB議長の議会証言
6月23日:雨宮日銀副総裁、挨拶、米国製造業PMI速報値(6月)、
      下院金融委員会でパウエルFRB議長の議会証言

日足チャート エントリーポイント解説

ドル円(USD/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

ドル円(USD/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

【環境認識】
・135円台→131円台→135円台と乱高下した結果、134円台後半での越週
・5日MAを上抜けており、パーフェクトオーダー成立
・RCIは短長期線が水平、中期線が上向きで買い優勢を示唆

【移動平均線】
現在レート:134.923
5日移動平均線:134.143

20日移動平均線:131.043
50日移動平均線:129.490
100日移動平均線:123.703
200日移動平均線:118.644

上記の環境認識を踏まえると、来週のドル円は買い優勢であると考えています。

具体的なエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.134.00-134.20円:5日MAを目安に強気に買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「135.00-135.50円」

2.131.00-131.90円:20日MAを目安に131円台で買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「134.00-135.50円」
※4月以降のチャートを振り返ると、131円台は強力なサポートラインとなりそう。
※次週以降も全世界株安が継続しないとこのラインまで下がる可能性は低そう。

【売りエントリーポイント】
1.135.50-135.60円:年初来高値を目安に短期の売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「134.50-134.60円」
※年初来高値更新を更新で損切設定を推奨

今週のドル円の想定レート
・「134.00円~137.00円」:日米間の金融政策の格差が明確となる。円安ドル高相場は継続と考える。基本的には押し目買い狙いのトレードで利益を伸ばしたい。

ユーロ円 来週の相場見通し(期間:2022年6月20日~2022年6月24日)

ユーロ円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

ユーロ円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

【振り返り】
・6月13日週のユーロ円の値幅は最大で「約4.132円」となりました。
・先週比では高値安値を下回ったものの、終値は上回る結果となっています。
【考察】
・6月13日週のユーロ円は全世界株安の影響を受けて、一時は137円台まで急落しましたが、その後は持ち直しており、ドル円を除く主要なクロス円の通貨の中では比較的底堅い印象を見せました。
・欧州経済にスタグフレーション懸念が高まる中でユーロがどこまで上値を伸ばせるかは不透明ですが、対円に関しては日本が金融緩和を継続する方針が示されたことで、引き続き押し目買い狙いのトレードを想定しています。

そんなユーロ円に関する6月20日週の注目すべきイベント・経済指標は下記の通りです。

6月20日:EU外相理事会
6月23日:ドイツ製造業PMI速報値(6月)、ユーロ圏製造業PMI(6月)、
       ECB経済報告、EU首脳会議(24日まで)
6月24日:ドイツIFO企業景況感指数(6月)

日足チャート エントリーポイント解説

ユーロ円(EUR/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

ユーロ円(EUR/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

【環境認識】
・週末にかけて5日MAを再び上抜ける
・RCIは短期線が下向き、中期線が水平、長期線が上向きでレンジ相場を示唆

【移動平均線】
現在レート:141.609円
5日移動平均線:140.335円

20日移動平均線:139.358円
50日移動平均線:137.670円
100日移動平均線:134.431円
200日移動平均線:132.159円

上記の環境認識を踏まえると、来週のユーロ円は売り買いどちらも狙える相場であると考えています。

具体的なエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.140.00-140.40円:5日MAを目安に140円台前半での買いエントリーを狙う。
2.139.00-139.40円:20日MAを目安に139円台前半での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「①141.50-141.90円」、「②143.90-144.30円」

【売りエントリーポイント】
1.141.80-141.90円:6月13日週高値を目安に短期の売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「140.80-140.90円」
※142円に到達で損切設定を推奨

今週のユーロ円の想定レート
・「139.00円~143.00円」:売り買いどちらも狙える相場、週末の流れならやや買い優勢だが結局は米国株の動向次第。米国株が続落であれば上値は限定的であると考えています。

ポンド円 来週の相場見通し(期間:2022年6月20日~2022年6月24日)

ポンド円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

ポンド円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

【振り返り】
・6月13日週のポンド円の値幅は最大で「約6.231円」となりました。
・先週比では高値安値終値の全てを下回る結果となっています。
【考察】
・6月13日週のポンド円は一時は5月27日以来の159円台まで下落しましたが、最終的には164円台での越週となったように、前週に引き続き大きな値動きを見せました。
・また、英中銀政策金利は予想通り「0.25%」の利上げを実施し、政策金利は「1.25%」となっています。
・現在のポンド円は、米国株や恐怖指数(VIX)などの動向に大きく影響を受けているように見受けられます。
・平常時なら対円では買い優勢だとは思いますが、ポンド円に関しては為替の動向以外にも引き続き要警戒です。

そんなポンド円に関する6月20日週の注目すべきイベント・経済指標は下記の通りです。

6月22日:英消費者物価指数・生産者物価指数(5月)

日足チャート エントリーポイント解説

ポンド円(GBP/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

ポンド円(GBP/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

【環境認識】
・一時は100日MA付近まで急落するも、5日MAを上抜けるまで反発しており、不安定な相場
・RCIは短期線が下向き、中期線が水平、長期線が上向きでレンジ相場を示唆

【移動平均線】
現在レート:164.861円
5日移動平均線:163.280円

20日移動平均線:163.131円
50日移動平均線:162.570円
100日移動平均線:159.633円
200日移動平均線:156.563円

上記の環境認識を踏まえると、来週のポンド円は売り買いどちらも狙える相場であると考えています。

具体的なエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.163.00-163.40円:5日MAを目安に163円台前半での買いエントリーを狙う。
2.162.50-162.90円:20日MAを目安に162円台後半での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「165.60-166.00円」

【売りエントリーポイント】
1.166.00-166.20円:6月13日週高値を目安に166円台から短期の売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「165.00-165.70円」
※高値更新で損切設定を推奨

今週のポンド円の想定レート
・「162.50円~167.50円」:売り買いどちらも狙える相場、5日MAや20日MAを目安に押し目買い狙いのトレードを想定。一方で米国株が続落するようなら要警戒、短期的な売りエントリーに目線を切り替える。

豪ドル円 来週の相場見通し(期間:2022年6月20日~2022年6月24日)

豪ドル円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

豪ドル円の1週間の値動き(2022/6/13-6/17)の画像

【振り返り】
・6月13日週の豪ドル円の値幅は最大で「約3.019円」となりました。
・先週比では高値安値終値を全てを下回る結果となっていますね。
【考察】
・他のクロス円同様に上値の重たい展開が続いています、後述のチャート分析も記述しましが特に94円台半ばにかけてレジスタンスラインが形成しつつあります。
・豪州単体での経済指標自体は悪くないので、全世界株安の影響が落ち着きを取り戻せば徐々に上値攻略に動くとは思いますが、引き続き投資家心理を伺いつつ短期的には売り買い柔軟に対応するトレードを想定しています。

そんな豪ドル円に関する6月20日週の注目すべきイベント・経済指標は下記の通りです。

6月21日:豪中銀議事録
6月24日:ロウ豪中銀総裁講演

日足チャート エントリーポイント解説

豪ドル円(AUD/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

豪ドル円(AUD/JPY) 日足チャート画像(2022/6/18時点)

【環境認識】
・直近の上値は94円台ミドルで重たくなる傾向がある
・移動平均線は5日MA、20日MAに沿った値動き
・RCIは短中期線が上向き、長期線が上向きでレンジ相場を示唆

【移動平均線】
現在レート:93.514円
5日移動平均線:93.242円

20日移動平均線:93.063円
50日移動平均線:92.366円
100日移動平均線:89.303円
200日移動平均線:85.865円

上記の環境認識を踏まえると、来週の豪ドル円は売り買いどちらも狙える相場であると考えています。

具体的なエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.93.00-93.30円:5日MA、20日MAを目安に93円台前半での買いエントリーを狙う。
2.92.00-92.40円:50日MAを目安に92円台前半での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「94.00-94.50円」

【売りエントリーポイント】
1.94.10-94.50円:94円台ミドルを目安に94円台での売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「93.00-93.50円」
※94円台ミドルを明確に上抜けたタイミングで損切設定推奨
今週の豪ドル円の想定レート
・「92.00円~95.00円」:売り買いどちらも狙える相場、下は50日MAを目安に、上は94円台ミドルを目安にトレードを想定。
他のクロス円同様に株価やVIX指数などの動向にも要注目です。

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

各通貨のエントリーポイントのまとめ

・ドル円:買い優勢
・想定レートは「134.00円~137.00円」:日米間の金融政策の違いが改めて強調されたことで円安ドル高相場は継続と判断。押し目買い狙いのトレードを想定。
・ユーロ円:売り買いどちらも狙える相場
・想定レートは「139.00円~143.00円」:5日MA~20日MAを目安に押し目買い狙いのトレードを想定。一方で米国株の動向には要警戒。続落するようなら上値は限定的で、短期的には売り優勢となる局面も十分に考えられる。
・ポンド円:売り買いどちらも狙える相場
・想定レートは「162.50円~167.50円」:5日MA~20日MAを目安に押し目買い狙いのトレードを想定。他のクロス円同様にリスク回避の強まりに要警戒。
・豪ドル円:主要クロス円の中では1番売り優勢
・想定レートは「92.00円~95.00円」:下値は50日MAを目安に、上値は94円台ミドルを目安にトレードを想定。

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