ユーロ円 相場見通し ~通商交渉の結果次第では、週明けの下落もあり得るが押し目買いのチャンスと捉える~
12月7日週のユーロ円の値動きは最大で「0.956円」と、先週と比べてもボラティリティが縮小していることが確認できます。
高値は大きく更新することはできず、終値に関しては「0.3円」ほど下落しており、「125.959円」での越週となっています。
上昇に手間取る要因としては、「EUと英国との通商交渉」です。関係者からは合意に向けて厳しい状況であることが報道されています。後述していますが、本流のポンドは急落しています。
通商交渉の期限は12月13日に定められており、まずはこのタイミングで何らかの新しい情報を待ちましょう。
12月14日週のユーロ円に関するイベント・経済指標は下記の通りです。
※12月13日の英国との通商交渉に関する報道に最大限の警戒
日足チャート 徹底解説 ~英国との通商交渉は重石になるも、段階的な押し目を狙う~
それでは、ユーロ円の日足チャートを確認しましょう。
それでは、ユーロ円の現在の環境認識を行いましょう。
日足チャートでは、目先は「126円台後半」で上昇を阻まれていることが確認できます。
移動平均線を見ると、20MAは80MAを再び上抜けています。長期の200MAは上向きですね。
一方でRCIは短期線が中期線・長期線をデッドクロスしており、中期線は下向きに振れつつあります。ただこちらも移動平均線同様に長期線は上向きですね。
また上昇平行チャネル内で値動きが推移していることからも、上昇トレンドが継続中である点も確認できます。
以上の理由から、長期的な目線ではユーロは買い目線で良いと考えます。ただし、英国との通商交渉など不安要素もある点は見逃せません。
そのため、ある程度の下落には耐えれるように段階的な買いエントリーを推奨します。
例えば、12月4日週の安値である「125.70円台」で軽く買う。20MAのある「124.90円付近」で厚く買う。といった買いパターンが想定できますね。
本質的には、ドル安からのユーロ買いでの上昇ですから、英国との通商交渉というイベントを乗り越えることができれば、再上昇する公算大です。
・「124.50円~127.00円」:段階的な押し目買い推奨、英国との通商交渉に関するニュースには最大限警戒する。
ポンド円 相場見通し ~12月13日にEUとの通商交渉の期限を迎える、週明けから大荒れ必至か?~
12月7日週のポンド円の値動きは最大で「3.539円」となりボラティリティが急拡大しています。
高値・安値・終値はいずれも先週比で下回っており、背景には皆さんご存知の「EUとの通商交渉」が合意できない可能性が高まっている点にあります。
協議自体は継続していますが、ジョンソン英首相を始め各関係者から、合意不成立の見通しが強まっているとの発言が頻出しており、EU側は通商交渉の決裂に備えて「緊急時対応計画」を発表するなど状況は刻一刻と変化しています。
報道を確認すると、「緊急時対応計画」は仮に英国との通商交渉が不成立となった場合に、陸・空の交通網を維持し、双方の水域での漁業権を可能にすることを目的にしているとのことです。
いずれにしても、交渉期限は12月13日と迫っており、不成立時の計画もEU側から発表されるなど週明けからポンドは荒れそうな雰囲気が濃厚です。
シンプルですが、不成立が確定すればポンドは底なし沼で下落。ここからミラクルで合意となればポンドは急騰するでしょう。
ボラティリティが拡大しているので資金管理ももちろん大事ではありますが、流れに乗ることができれば今年最後の大相場で利益を獲得するチャンスとなりますので、英国とEUとの通商交渉に関するヘッドラインニュースは必ずチェックをするようにしましょう。
12月14日週のポンドに関するイベント・経済指標は下記の通りです。
12月17日:英中銀政策金利
※12月13日:英国とEUの通商交渉期限
日足チャート 徹底解説 ~通商交渉次第!今はテクニカルよりもニュースの結果次第で流れに身を任せる~
それでは、ポンド円の日足チャートを確認しましょう。
目先のポンドはニュース次第なところもありますが、やはり環境認識は行いましょう。
直近のポンド円ですが140円の攻略に失敗し、下落スタート。
上昇平行チャネルのセンターラインはサポートラインとして機能せず、一時80MAを下抜けし136円台に突っ込むも、最終的には80MA上(137.50円台)での越週となっています。
また、RCIは短期線が-80ラインに到達、中期線が長期線をデッドクロスさせたことから、短期的には売り目線となります。
以上を踏まえると、週明けは80MA付近での値動きに注目と言いたいところですが、12月13日(日)に予定されている「EUとの通商交渉」の結果次第では上下に大きな窓開けの可能性があるため、予想は難しいですね。
正直言うと直近のポンドはヘッドラインニュース次第なので、仮に報道がネガティブで下攻めするなら平行チャネルの下限ブレイクが確定してからの売りエントリーでもかなり利益を見込めます。
一方でポジティブサプライズとなれば抜けきれなかった140円台に定着もクリアするでしょうから、ニュースを見てトレンドに乗るのが1番でしょうね。
頭と尻尾はくれてやれの格言通りに、美味しいところだけ頂きましょう。
・「134.50円~140.50円」:テクニカル的には売りだが、結局はヘッドラインニュース次第。ニュースの結果を見て流れに身を任せる。
豪ドル円 相場見通し ~2020年の最高値更新で強気相場は継続、ドル安に欧州通貨も不調で新興国通貨が続伸を支える~
12月7日週の豪ドル円の値幅は最大で「1.878円」と大きな値動きとなりました。
始値・高値・安値・終値を全て先週比で上回っており、特に高値は12月11日につけた「78.764円」は2020年の最高値を更新しています。
元々リスク選好ムードで新興国通貨は買われ易い状況でしたが、ドル安の流れに加えてEUと英国との通商交渉による欧州通貨の不調ぶりも豪ドルを始めとした新興国通貨が買われる要因となっています。
今年の最高値も更新し、上昇トレンドは継続していることからも、引き続き来週も押し目買いを狙う相場となります。
12月14日週の豪ドルに関するイベント・経済指標は下記の通りです。
日足チャート 徹底解説 ~買い優勢ではるものの78円台後半には強いレジスタンスラインがある~
それでは、豪ドル円の日足チャートを確認しましょう。
それでは、豪ドル円の環境認識を行いましょう。
アメリカ・大統領選挙ウィークを境に上昇トレンドを継続していることが確認できます。
移動平均線は20MA・80MA・200MA全てが上向いており、RCIも中期線は80に張り付き、短期・長期も高い数値を保っています。
以上を踏まえると、買い優勢であることは明白で押し目買いを狙ったトレードシナリオが基本となります。
2020年の最高値を更新したことからも上値余地を模索することになりますが、実は78円台後半から80円台にかけてはレジスタンスラインが存在します。
というのも週足チャートを見るとわかるのですが、2017年9月の高値「90.290円」と2018年1月の高値「89.060円」を結んだラインの延長線上が「78.50~80円」に来ています。
そこで、初週は78円台後半を攻略できるかが注目ポイントとなります。仮にラインを超えても今度は週足の200MAが「79.30~40円」ラインに控えており、80円台までの道のりはかテクニカル分析的にはかなり険しいと言えます。
とはいえ、現在の短期的な上昇トレンドを明確であり、上昇トレンドに沿った形で77円台からの押し目をしっかりと買っていきたいと考えています。
・「77.50円~79.30円」:買い優勢、78円台後半から79円台半ばにかけてレジスタンスラインあり
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・想定レートは「124.50円~127.00円」:段階的な押し目買いを狙う、ポンドの連れ安には要警戒。
・想定レートは「134.50円~140.50円」:EUとの通商交渉次第。ニュースの結果を見て流れに身を任せる。
・想定レートは「77.50円~79.30円」:78円台後半から79円台半ばにかけてレジスタンスラインあり。
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