【24年ぶりの円買い為替介入!明暗分かれる為替相場】FXドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円週間相場見通し【2022/9/24】

本記事では、ドル円、ユーロ円・ポンド円・豪ドル円について、2022年9月26日から9月30日にかけての相場見通しを解説します。

また、先週(2022年9月19日~9月23日)のドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円に関する記事も下記から合わせてご確認いただけます。

注目の経済指標一覧(期間:2022年9月26日~2022年9月30日)

9月26日週はアメリカ経済を占う指標が発表されます。
特筆すべき指標として以下の3つが挙げられます。

・2022年9月29日(木) :アメリカ・実質GDP(確報値) 第2四半期
⇒ドル円、ドルストレート関連の影響特大
・2022年9月30日(金) :アメリカ・個人所得・支出 08月
・2022年9月30日(金) :アメリカ・PCEデフレータ 08月

⇒ドル円、ドルストレート関連の影響特大
注目の経済指標一覧(2022年9月26日~9月30日)1/2

注目の経済指標一覧(2022年9月26日~9月30日)1/2

注目の経済指標一覧(2022年9月26日~9月30日)2/2

注目の経済指標一覧(2022年9月26日~9月30日)2/2

ドル円 来週の相場見通し(期間:2022年9月26日~2022年9月30日)

1週間の値動き振り返り

ドル円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

ドル円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

【振り返り】
・9月19日週のドル円の値幅は最大で「約5.554円」となりました。
・先週比では安値を下回ったものの、高値終値は上回る結果となっています。また、年初来高値を更新しています。
注目のFOMCでは大方の予想通り「0.75%」の利上げを実施(3回連続)、次回11月も「0.75%」、次々回の12月は「0.50%」の利上げを織り込む結果となりました。
・そして、今週最大のサプライズは日本政府・日銀による24年ぶりの円買い為替介入でしょう。報道を受けて、1時間で145円台⇒140円台まで5円近く下落したのは衝撃的と言えるでしょう。
・これまで口先介入のみに留めていた日本政府・日銀ですが実行力があることを示しました、一方で金融緩和政策維持の方針は変わっていません。
・短期的には不安定な相場ですが、中長期的にはやはり円安ドル高相場のシナリオに変更はありません。実際に週末にかけては再びドル買いが強まり、ドル円は143円台まで上昇しての越週となっています。

日足チャート エントリーポイント解説

ドル円(USD/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

ドル円(USD/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

【環境認識】
・円買い為替介入により、一時140円付近まで急落するも、その後は反発し143円台での越週。(5日MA付近)
・RCIは短長期線が上向き、中期線が水平

【移動平均線】
現在レート:143.349円
5日移動平均線:143.325円

20日移動平均線:142.198円
50日移動平均線:138.103円
100日移動平均線:135.418円
200日移動平均線:127.221円

上記の環境認識を踏まえた具体的なドル円のエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.142.00-142.40円:20日MAを目安に142円台前半での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「144.00-144.90円」
2.140.00-140.40円:円買い為替介入時の安値を目安に140円台前半での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「143.00-143.30円」

【売りエントリーポイント】
1.145.00-145.90円:145円ラインは意識されるライン、円買い為替介入が実行されたのもこの水準。145円台での短期売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「143.00-143.50円」
※年初来高値を更新で損切設定を推奨

今週のドル円の想定レート
・「141.50円~145.00円」:米長期金利は上昇しており、有事のドル買いも健在。基本的には買いエントリーを狙ったトレードを想定しています。ただし、日本政府・日銀が円買い為替介入を実施したことから、特に145円付近からは上値を追いずらいでしょう。
不安定な相場なので、売り買いどちらも狙えますが、安易なトレードはせずに可能な限り各レジサポラインに引きつけてのトレードを想定したいところです。

ユーロ円 来週の相場見通し(期間:2022年9月26日~2022年9月30日)

1週間の値動き振り返り

ユーロ円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

ユーロ円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

【振り返り】
・9月19日週のユーロ円の値幅は最大で「約5.372円」となりました。
・先週比では高値安値終値の全てを下回る結果となっていますね。
地政学リスクの強まり(プーチン大統領による「部分動員開始」発言)+円買い為替介入の影響により、ユーロは弱含みの展開です。

日足チャート エントリーポイント解説

ユーロ円(EUR/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

ユーロ円(EUR/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

【環境認識】
・50日&100日MAを下抜ける
・8月安値から引いているTLを下抜けるかがポイント
・RCIは短中期線が下向き、長期線が水平

【移動平均線】
現在レート:138.921円
5日移動平均線:141.494円

20日移動平均線:141.681円
50日移動平均線:139.162円
100日移動平均線:139.144円
200日移動平均線:135.567円

上記の環境認識を踏まえた具体的なユーロ円のエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.138.00-138.40円:8月安値から引いているトレンドラインを目安に138円台前半で買いエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「①139.00-139.40円」、「②141.40-141.70円」

【売りエントリーポイント】
1.139.00-139.20円:50日&100日MAを目安に売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「138.00-138.40円」
2.8月安値から引いているトレンドラインを明確に下抜けたタイミングで売りエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「135.50-135.90円」

今週のユーロ円の想定レート
・「135.50円~140.00円」:ウクライナ情勢や円買い為替介入の実施により、ユーロは上値の重たい展開が続きそうですね。そのため、基本的には売りエントリーから利益を狙うことになります。
ポイントは8月安値から引いているトレンドライン、ここでの値動きには注目。下方ブレイクした場合はダウンサイドリスクが強まることが想定でき、売りエントリーを狙うチャンスと考えます。

ポンド円 来週の相場見通し(期間:2022年9月26日~2022年9月30日)

1週間の値動き振り返り

ポンド円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

ポンド円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

【振り返り】
・9月19日週のポンド円の値幅は最大で「約9.051円」となりました。
・先週比では高値安値終値の全てを大きく下回る結果となっていますね。
ポンド売りが強まった主な理由は3つあります。
①円買い為替介入
②英国債下落(トラス政権が発表した大型減税策について、市場は財政赤字拡大への懸念)
③世界経済のリセッション懸念によるリスクオフムードが強まる
・上記の理由によりポンドにとっては非常に厳しい状況と言えるでしょう、次週もこの動きが続くかには要注目です。(※下落の勢いが強かった分、反発の勢いも強いと想定される)

日足&週足チャート エントリーポイント解説

※今週のポンド円は値幅が大きすぎるため、日足チャートに加えて週足チャートも掲載します。

ポンド円(GBP/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

ポンド円(GBP/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

【環境認識】
・200日MAを含めて、各日足移動平均線を全て下抜ける
・RCIは短中長期線が下向く

【移動平均線】
現在レート:155.469円
5日移動平均線:161.060円

20日移動平均線:163.133円
50日移動平均線:162.955円
100日移動平均線:162.944円
200日移動平均線:160.290円

ポンド円(GBP/JPY) 週足チャート画像(2022/9/24時点)

ポンド円(GBP/JPY) 週足チャート画像(2022/9/24時点)

【環境認識】
・節目の155円ライン+2021年12月安値から引いているTL付近まで急落
・RCIは短長期線が水平、中期線が下向き

【移動平均線】
現在レート:155.469円
5週移動平均線:161.316円
20週移動平均線:162.432円
50週移動平均線:158.625円
100週移動平均線:153.354円
200週移動平均線:145.808円

上記の環境認識を踏まえた具体的なポンド円のエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.155.00-155.40円:節目の155円+2021年12月安値から引いているTLを目安に現在レート付近で買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「158.50-158.90円」
※TLを下方ブレイクした場合は損切設定を推奨
2.153.00-153.40円:100週MAを目安に153円台での買いエントリーを狙う。
└利益確定のターゲットは「①155.00-155.40円」、「②158.50-158.90円」
※100週MAを下方ブレイクした場合は損切設定を推奨

【売りエントリーポイント】
1.節目の155円ラインを下方ブレイクした場合、売りエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「①153.00-153.40円」、「②150.90-151.20円」
2.100週MAを下方ブレイクした場合、売りエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「150.90-151.20円」

今週のポンド円の想定レート
・「150.90円~158.90円」:ファンダメンタル的にかなり厳しい状況、下値は年初来安値の「150.90円台」を意識しておきたいですね。
基本的には売りエントリーを狙って利益を確保したいわけですが、2週間前は「167円台」で現在は「155円台」ということで短期的に急落しており、反発の強さにも注意したい。
戻り売り狙いも良いですが、現在の下落の勢いを考慮するとサポートラインの下方ブレイクも想定しておきましょう。

豪ドル円 来週の相場見通し(期間:2022年9月26日~2022年9月30日)

1週間の値動き振り返り

豪ドル円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

豪ドル円の1週間の値動き(2022/9/19-9/23)の画像

【振り返り】
・9月19日週の豪ドル円の値幅は最大で「約3.153円」となりました。
・先週比では高値安値終値の全てを下回る結果となっていますね。
・他のクロス円同様に弱含みの展開となっていますが、ポンド円やユーロ円と比較すると下落幅は限定的です。

日足チャート エントリーポイント解説

豪ドル円(AUD/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

豪ドル円(AUD/JPY) 日足チャート画像(2022/9/24時点)

【環境認識】
・100日MAを下抜けての越週
・2022年5月安値から引いているTLがポイント
・RCIは短中長期線が下向き

【移動平均線】
現在レート:93.551円
5日移動平均線:95.187円

20日移動平均線:96.012円
50日移動平均線:94.895円
100日移動平均線:93.716円
200日移動平均線:90.084円

上記の環境認識を踏まえた具体的な豪ドル円のエントリーポイントは下記の通りとなります。

【買いエントリーポイント】
1.93.50-93.70円:100日MAを目安に現在レートで買いエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「94.80-95.20円」
2.92.80-93.20円:2022年5月から引いているTLを目安に買いエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「①93.60-93.80円」、「②94.80-95.20円」

【売りエントリーポイント】
1.94.80-95.20円:50日&5日MAを目安に売りエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「93.50-93.90円」
2.2022年5月から引いているTLを下方ブレイクした場合、売りエントリーを狙う
└利益確定のターゲットは「90.00-90.40円」
今週の豪ドル円の想定レート
・「90.00円~95.00円」:週明けのターニングポイントは93円付近(2022年5月から引いているTL)。この水準での値動き次第で売り買い柔軟に対応したいところです。

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

各通貨のエントリーポイントのまとめ

・ドル円:売り買い柔軟に対応
・想定レートは「141.50円~145.00円」:中長期線は依然として買い目線。理由は日米間の金融政策の違い、金利差。ただし、短期は売りも買いもどちらも狙える。
特に145円付近は円買い為替介入が意識されるので、上値は重たい展開を予想。米経済指標の結果や米国株の動向など、神経質な1週間となりそうです。
・ユーロ円:売り優勢
・想定レートは「135.50円~140.00円」:円買い為替介入に加えてウクライナ情勢などがユーロの上値を重たくしています。基本的には売りエントリーで利益を狙う。
・ポンド円:売り優勢
・想定レートは「150.90円~158.90円」:直近2週間で167円⇒155円台まで急落。ファンダメンタル的にはポンド売り優勢。加えて米国株を中心に全世界株安となるなら、年初来安値を視野に入れておく必要があります。
いずれにしてもボラティリティが拡大しており、大きな利益を見込める通貨ペアとなります。
・豪ドル円:売り優勢
・想定レートは「90.00円~95.00円」:他のクロス円同様に上値の重たい展開。ただしウクライナ情勢や財政懸念のあるユーロや英国とは違うので、下落幅は限定的。
中長期はドル円同様に買い目線を想定、短期では売りエントリーを狙いつつ中長期の買いポジションを仕込めると面白いことになりそうです。

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