ダウ平均株価 相場見通し ~株価は強気な値動きとなるも、大統領選が法廷闘争と長引けば混乱は必至~
11月2日週は大統領選一色となり、株価・為替ともに大きく動いた1週間となりました。
今回の大統領選はバイデン氏が有利な状況で始まりましたが、開票当初はトランプ氏の予想以上の健闘もあり、一旦はトランプ氏の再選の可能性も報じられました。
しかしながら郵便投票の票の開票により、時間が進むにつれてバイデン氏が巻き返しを図り、執筆時点(2020年11月7日12時)では、バイデン氏の勝利がほぼ濃厚な状況となっています。
ただし、トランプ氏は選挙の集計を巡り、法廷闘争に持ち込む準備をしており、大統領選は泥沼化の様相を呈しています。決着が長引けば米国は混乱が避けられず、非常に不安定な状況となる点を認識しておきましょう。
また、このままバイデン氏が勝利した場合ですが、現状は上院は共和党・下院は民衆党といった「ねじれ議会」になる公算が高く、バイデン陣営が主張していた巨額の財政政策の実行が困難となり、法人税増税の可能性も薄まったことから、市場はリスクオンムードが高まっています。
以上の状況を踏まえると、法廷闘争における相場への影響を注視しつつも、株価は強気な値動きとなっていることから、押し目買いを狙いたい相場となっています。
日足チャート 徹底解説 ~段階的な押し目買いを狙うも、29,000ドルを明確に突破できるかは不透明~
それでは、、ダウ平均株価の日足チャートを確認しましょう。
日足チャートを見ると、長期移動平均線をサポートラインとして大きく反発していることが確認できます。
中期移動平均線→短期移動平均線と上抜けていることからも上昇の勢いがわかります。
週末は陰線となったことが気掛かりではあるものの、基本的には押し目買いを狙うのが有効となります。
懸念材料は米大統領選が法廷闘争に持ち込まれて、決着が長期化されることです。加えて新型コロナウイルスの感染再拡大も見過ごせません。
米国では新規感染者数が12万人を超えており、過去最多を更新していることから欧州同様に一時的なロックダウンの可能性も高まりつつあります。
そうなれば米国株も再び大きく下落しますので、注意が必要です。とはいえ、下がれば買うチャンスだとも言えるので、一度に買うのではなく段階的な押し目買いを狙うのが得策でしょう。
どのような状況になっても対応できるように、買い余力は残しておきましょう。
「27,500ドル~29,500ドル」:段階的な押し目買いを狙う、米大統領選の長期化や新型コロナウイルスの感染再拡大は懸念材料。
ドル円 相場見通し ~104円割れで下値余地を模索、年初来安値も視野に入る~
大統領選ウィークに相応しい値動きとなりました。1週間の値動きは最大で「2.169円」とドル円にとしては大きく動いています。
注目すべきは安値と終値ですね、104円台を割れて103円台前半での越週となっています。
ファンダメンタルズ分析的にもドル売り要因は多く、来週も引き続きドル円の下落が予想されます。
11月12日(木):米消費者物価指数(10月)、パウエルFRB議長の講演
11月13日(金):米生産者物価指数(10月)
※大統領選の行方は引き続き、最重要事項となります
日足チャート 徹底解説 ~年初来安値も視野に101円台までの下落を想定してのトレード~
それでは、ドル円の日足チャートを確認しましょう。
日足チャートを見ると、4回目の104円割れチャレンジでサポートラインのブレイクに成功しています。
短期~長期移動平均線が全て下向き、MACDもデッドクロスしている点からテクニカル分析的にも売り優勢と判断しています。
想定しておくべきは下値余地をどこに設定するかです、意識するべきポイントはコロナショックの3月安値である「101円台前半から102円」にかけての価格帯でしょう。
このラインで「約10円」の反発があったことからも、この価格帯は意識されます。逆に言えばこのラインまでは大したサポートラインはありません。
以上を踏まえると、現在のドル円はファンダメンタルズ分析的にもテクニカル分析的にも売り優勢であることから、「104.00円」を背にした戻り売りが11月9日週の基本的なトレードシナリオとなります。
・「101.50円~104.50円」:売り優勢、テクニカル分析的にもファンダメンタルズ分析的にも売りを後押ししている
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・想定レートは「27,500ドル~29,500ドル」
・想定レートは「101.50円~104.50円」
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