【FX】EU首脳会議の結果は?ユーロ円・ポンド円相場予測【2020/7/20~24】

本記事では、ユーロ円・ポンド円について、2020年7月20日から7月24日にかけての相場見通しを解説します。
先週の振り返りや、ドル円・NYダウ平均株価の相場見通しについて、下記からご一読頂けます。
記事:ワクチン開発が相場に与える影響は?ドル円・NYダウ相場予測【2020/7/20~24】
また、先週のユーロ円・ポンド円に関する記事も下記から合わせてご確認いただけます。
記事:【FX】EU復興基金はどうなる?ユーロ円・ポンド円相場予測【2020/7/13~17】

ユーロ円 見通し ~EU首脳会議は延長戦で3日目に突入、復興基金の合意は不透明~

先週のユーロですが、新型コロナウイルスに関するワクチン開発やECB理事会、EU首脳会議(7/19日時点も継続)などへの期待感から大きく買われる展開となりました。

期待されたECB理事会後(7/16)のラガルド総裁の会見では、先行きの見通しの不確実性について警戒感を示す一方で、経済動向や市場のセンチメントは改善傾向にある旨を示しました。

これといった目新しい材料はなく、7月16日のユーロに関する値動きは限定的なものとなりました。

一波乱あるとすれば、7月17日・18日に行われたEU首脳会議ですが、こちらも目玉のEU復興基金に関する話し合いは予定された2日間では合意に至らず、日程を延長し7月19日も合意に向けての協議を行うこととなりました。

報道を見ていると復興基金の使い方をめぐり、加盟国の間で意見が対立しています。

賛成派は新型コロナウイルスで大きなダメージを被った国々であるイタリアやスペインなど、一方で反対派はオランダや北欧諸国などは、返済の必要がない「給付金」の割合の多さに反発しており、あくまで返済義務のある「融資額」の割合を増やすべきとの見解を示しており、意見がまとまりません。

合意に至れない場合は、ここまで買われてきたユーロに対しては失望売りで大幅下落となる可能性もあるため、週明け早々に大相場となる可能性があります。

また合意できれば、更にユーロが上昇する要因ともなりますので、引き続き復興基金を巡るヘッドラインには要注目です。

日足 ~EU復興基金が合意できれば買い目線を継続、合意できなければ売りを狙う~

それでは、ユーロ円の日足チャートを確認しましょう。

2020年7月19日時点のユーロ円の日足チャート

ユーロ円(日足チャート):2020/7/19

先週は週明けからユーロ円は急騰、割りこんだトレンドラインに戻ってきており、かつ約1ヶ月間、上値を抑え込まれていたフィボナッチの23.6%ラインも超えるなど、強い値動きとなりました。

背景には、EU復興基金の合意に関する期待感は強く、ファンダメンタルズ分析からも先週はユーロが買われ易い展開となりました。

記事執筆時点(2020年7月19日)では、EU復興基金に関する合意は不透明な状況ですが、基本的には合意の成否が今週のユーロの行方を決定づけることになるでしょう。

仮に合意となれば、上昇基調は継続、トレンドラインに沿って6月5日に到達した「124.40円」を目指すことになります。

テクニカル分析的にもRCIは短期線が長期線をゴールデンクロスしており、買いエントリーの根拠としての後押しとなります。

<EU復興基金について合意の場合>
・上昇トレンド継続
・トレンドラインに沿って、買いエントリー
・ターゲットは直近高値の「124.40円」
一方で合意できないとなれば、上昇基調から一転してトレンドラインを再び割り込み、失望売りとなる公算大です。
これまで買われてきた要因が否定されるわけですから、やむなしと言ったところでしょう。
より確実にトレードをするため、トレンドラインを割り込んだことを確認して、売りエントリーを狙います。
ターゲットはフィボナッチの38.2%ライン付近である「120.50円」を目指すことになります。
<EU復興基金について合意できない場合>
・上昇トレンド崩壊
・トレンドラインを割り込んだところで、売りエントリー
・ターゲットはフィボナッチの38.2%ライン付近の「120.50円」
以上のように、EU復興基金の合意の成否がユーロの命運を握っています。
本日3日目のEU首脳会議を経て、EU復興基金の行方がどうなるかによってユーロのトレードシナリオは大きく変化することになりますので、情報収集を行いましょう。
今週のユーロはファンダメンタルズ分析が非常に重要になります、ファンダメンタルズ分析に関する記事は下記からご一読頂けます。

4時間足 ~テクニカル分析的には122.50円はレジスタンスラインとして認識可能~

それでは、ユーロ円の4時間足チャートを確認しましょう。

2020年7月19日時点のユーロ円の4時間足チャート

ユーロ円(4時間足チャート):2020/7/19

ユーロ円の4時間足チャートを確認して認識できる点は、チャート図の「①、②、③」にも示されている通り、「122.50円」はレジスタンスラインとして機能しているということです。
EU復興基金の合意への期待感で買われてきたユーロですが、期待感だけではこのラインが限界とも取ることができます。
日足チャートの際に説明したように、EU首脳会議の結果次第なわけですが、この「122.50円」のラインは認識しておくようにしましょう。

ポンド円 相場見通し ~ユーロ円とは違い、上値は重い~

先週のポンド円は上値の重さを印象付ける値動きとなりました。

先週発表された英国の経済指標も大きな改善などは見られず、ユーロ円とは違い売られる展開が続きました。

日足 ~今週のポンド円は三角持ち合いのブレイクを狙う~

それでは、ポンド円の日足チャートを確認しましょう。

2020年7月19日時点のポンド円の日足チャート

ポンド円(日足チャート):TradingViewより

ポンド円に関しては日足レベルで三角持ち合いを形成していることが確認できます。

今週は、この三角持ち合いのブレイクをきっちりと狙ってトレードシナリオを組み立てたいところです。

シナリオとしては下記の通り、さっくり2パターンです。

<買いエントリー>
・6月5日を起点に引いたトレンドラインをブレイクした場合は、買いエントリー
・利益確定はフィボナッチの23.6%ラインがターゲット、
・ブレイク時にEU復興基金が合意していた場合は、連れ高を期待し、6月高値の139円まで欲張ってもいいかも
<売りエントリー>
・水平ライン(134円)を明確に割り込んだ場合は、売りエントリー
・利益確定はフィボナッチの50.0%ライン(132円)がターゲットとなります
・水平ラインをブレイク時にEU復興基金が合意できていない場合は、フィボナッチの61.8%ライン(130円)まで欲張ってもいいかも

4時間足 ~三角持ち合いのブレイクまでは短期トレードで上限・下限の逆張りもあり~

それでは、ポンド円の4時間足チャートを確認しましょう。

2020年7月19日時点のポンド円の4時間足チャート

ポンド円(4時間足チャート):TradingViewより

4時間足チャートを見れば、三角持ち合いのブレイクが今週中には起こるであることが読み取れます。

週明けの値動きを確認し、ブレイクまでにもう少し猶予があると判断できた場合は、トレンドライン、または水平ラインタッチでの逆張りもありと考えます。

もちろんいつブレイクしてもおかしくないので、あくまで短期トレードを狙う形にはなりますが、チャンスがあればエントリーしてみるのも有りです。

ただし、あくまで本筋は三角持ち合いのブレイクを取りに行くというのが大前提にある点は意識をしておきましょう。

まとめ

最後にこの記事のまとめを記載しておきます。

何はともあれ、ユーロはEU首脳会議でのEU復興基金の合意ができるかどうかに要注目
・ユーロ円はEU復興基金が合意した場合は、買い目線継続
・EU復興基金の合意ができない場合は、売りを狙う
・ポンド円は三角持ち合いのブレイクを狙う

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