米国・雇用統計10月 ~非農業部門雇用者は伸び悩み、失業率は改善の予想~
それでは、今年のこれまでの米国雇用統計の結果を振り返りましょう。
前回の2020年9月分の結果と比べると今回は非農業部門雇用者は伸び悩み、失業率はやや改善の兆しが見られる事前予想となっています。コロナ禍からの本格的な回復にはまだまだ道のりは険しいといった印象を受けます。
米国雇用統計は前回結果との比較、そして事前予想との比較の2点が重要となってきます。
非農業部門雇用者数、失業率について事前予想と比較して、結果が良いか悪いかも必ず意識をするようにしましょう。
また水曜日に発表された前哨戦の「アメリカ・ADP雇用者数 」では、事前予想「65.0万人」に対して結果「36.5万人」と予想を下回る結果となったことから、好結果を期待するのは難しいと推察することができます。
ドル円 日足チャート 相場見通し ~ドル売り加速で底なし沼、コロナショックの3月安値を目指す~
それでは、ドル円の日足チャートを確認しましょう。
米大統領選の結果を受け、バイデン氏の勝利が濃厚となっていますが、トランプ氏が法廷闘争の意思を見せていることから、ドル安が止まりません。
強固なサポートラインであった「104.00円」を割れて、売りが加速。
執筆時点の現在(2020年11月6日20時)は「103.20円台」での値動きとなっています。
ファンダメンタルズ分析的には米大統領選の結果、トランプ大統領が法廷闘争に持ち込む準備があり、米国は暫くの間、混乱を避けれないとの見方が拡がり、ドル売りに繋がっています。
テクニカル分析的にも短期・中期・長期移動平均線が全て下向き、かつMACDはデッドクロスしており、サポートラインであった104円割れということ、101円台までまともなサポートラインがない点など下落要因は多いです。
ファンダメンタルズ分析的にもテクニカル分析にもドル円は売り目線であることから、基本的には売りエントリーを狙うことになります。
米国雇用統計の結果が事前予想通り、または事前予想通りより悪化した場合は、素直に売りエントリーでついていくのが無難でしょう。
利益確定のターゲットはコロナショックの3月安値である「101円台前半」。
このラインは反発の起点となった価格帯なので、間違いなく意識されるでしょう。
一方で予想に反して米国雇用統計の結果が良かった場合、これはドルが買われる要因となります。週末のポジション調整を相まってやや買い戻される可能性もあるので、突っ込み売りだけは避けるように注意しましょう。
まとめ
最後にこの記事のまとめを記載しておきます。
・米国雇用統計の結果が事前予想と同程度だった場合は、売りエントリー
・米国雇用統計の結果が事前予想よりも大幅に良かった場合のみ、買いエントリーを検討も戻りを待っての売りエントリーの方が無難
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